研究課題/領域番号 |
09640347
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
中村 正信 京都大学, 大学院・理学研究科, 講師 (90025479)
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研究分担者 |
今井 憲一 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70025493)
村上 哲也 京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (50219896)
輿曽井 優 京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (80183995)
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キーワード | 不安定核 / 中性子ハロ- / スピン / パリティ / 偏極ビーム |
研究概要 |
1京大タンデムの編極イオン源は原子線型と呼ばれる方式であり、磁石を用いて電子スピンを揃える。この磁石に六極永久磁石を用いていてその強さは一定であるので、イオン光学を最適化するには原子線の温度を変えることが有効である。今年度はこれまでの液体窒素による冷却(77K)から、冷凍機を用いて温度制御する方式(約30K以上可変)に変更し、温度を最適化してS/N比の向上を図った。また昨年度の測定で偏極度が小さかったので、電子サイクロン共鳴(ECR)を用いたイオン化部と荷電変換部を改造し、水素のバックグラウンドを約半分に減らした。荷電変換部のアルカリ金属のオ-ブン及びカナ-ルを循環型に変更して消費を減らし、長時間の連続運転を可能にした。またECRが残留ガス圧等の変化に非常に敏感であるので、微量の流量制御を行うために流量制御器を取り付けて再現性を良くした。これまでに負イオンのテストを終了し、平成10年度早々の偏極度測定を準備している。RF遷移の追加の前に既存の弱磁場(WF)でのテストを行う。 2現有の^<10>Beのターゲットは厚いプラチナ板に電着されている。この^<10>Beの領域は小さく均一とは言えない。そこで断面積や偏極分解能を測定するために、小さな重陽子ビームを^<10>Beに当て、偏極度のモニターとターゲットのモニターをする必要がある。今年度はプラチナ板側から重陽子を入射し、Ge半導体検出器でγ線を観測してで^<11>Beの生成を確認した。反跳された^<11>Beの確認は出来なかった。今年度購入したSi半導体検出器による散乱陽子の測定も平成10年度に持ち越された。
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