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1998 年度 実績報告書

中性子ハロー核^<11>Beの磁気モーメントの測定

研究課題

研究課題/領域番号 09640356
研究機関大阪大学

研究代表者

下田 正  大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (70135656)

研究分担者 宮武 宇也  高エネルギー加速器研究機構, 助教授 (50190799)
出水 秀明  大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (50294153)
清水 俊  大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (60294146)
高橋 憲明  大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10028152)
キーワード不安定核 / 中性子ハロー核 / 磁気モーメント / スピン偏極 / 偏極電子移行反応 / レーザー光ポンピング / チタンサファイアレーザー / ビームフォイル分光法
研究概要

軽い中性子過剰核では、中性子数が増えるにつれて、単一粒子軌道1s1/2が下がる傾向が見られる。中性子過剰核11Be(スピン・パリティ:1/2+、半減期=13.81sec)の基底状態では、1s1/2軌道が1p1/2軌道よりも下に位置する、いわゆるlevel inversionが起こっていると指摘されて久しい。その異常な核構造の解明のために、磁気モーメントの測定が試みられて30年以上になるが、スピン偏極した11Beを生成すること、およびその偏極を寿命の間保持することの両方が困難であるため、未だ成功を見ていない。
われわれは、11Beを偏極させる有効な方法として、スピン偏極した電子を11Be核イオンに受け渡すという新しい方法を考案した。これは陽子については非常な成功を収めているが、重い核については例がない。そこで、その有効性を実証し、最適条件を探るためのテスト実験装置を製作した。実験装置は、安定核イオンビームを供給する部分、アルカリ原子Rbの最外殻電子を光ポンピングによって偏極させイオンビームと衝突させる部分、ビームフォイル分光法に基づいて核偏極を測定する部分からなる。平成10年度末までに、装置の9割が完成した。これまでにRbを90%程度に偏極させることに成功した。また、核偏極を非常に高感度で測定出来るシステムを完成させた。核偏極を生成する実験の準備がほぼ整ったと言える。実験は平成11年度の早い時期に行うことが出来るであろう。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 下田 正: "液体ヘリウムを用いたイオン・中性原子のトラップ-核分光への応用研究の現状と今後の実験計画" 京都大学原子炉実験所研究会報告書. KURRI-KR-15. 48-53 (1997)

  • [文献書誌] 谷本明佳: "レーザー光ポンピングを用いた核スピン偏極生成" 高エネルギー加速器研究機構ワークショップ報告書. JHF-97-5. 75-82 (1997)

  • [文献書誌] 中沢孝彦: "Rbの光ポンピング法におけるレート方程式" 高エネルギー加速器研究機構ワークショップ報告書. JHF-97-5. 83-86 (1997)

  • [文献書誌] T.Shimoda: "Physics with Spin-Polarized Radioactive Nuclear Beams" Proc.Int.Workshop on JHF Science (JHF98). JHF-98-2. II-337-340 (1998)

  • [文献書誌] 清水 俊: "スピン偏極した不安定核ビームの開発とそれを用いた殻分光的研究" 素粒子論研究 掲載予定. (1990)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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