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1997 年度 実績報告書

衛星と地上観測機関の連携によるガンマ線バーストの研究

研究課題

研究課題/領域番号 09640368
研究種目

基盤研究(C)

研究機関宮崎大学

研究代表者

山内 誠  宮崎大学, 工学部, 助手 (80264365)

研究分担者 吉田 篤正  理化学研究所, 宇宙放射線研究室, 研究員 (80240274)
廿日出 勇  宮崎大学, 工学部, 助教授 (30221500)
高岸 邦夫  宮崎大学, 工学部, 助教授 (80041060)
キーワードトランジェント天体 / ガンマ線バースト / 人工衛星 / 観測
研究概要

HETE-II衛星は1996年に稼働に失敗したHETE衛星に代わるものとして1999年末に打ち上げられる予定である。このため来年度末までには観測装置を作り上げる必要がある。
本年度は、前号機に搭載された観測装置よりさらに検出効率やバックグランド除去能率を改良した設計を行ない、試作用および搭載用X線検出器のいくつかを製作した。検出器の試作に際し、その能力の善し悪しが直接検出器の性能に影響を与える真空排気装置は新たに購入し、他の必要な設備は理化学研究所から借用した。また、製作した検出器を動作させるために必要な高電圧電源も購入し、検出器の動作電圧を決定して性能試験も行なった。その結果、X線検出器単体の性能としてはHETE-II衛星搭載用として要求されている位置分解能を満足していることを確認できた。
またX線観測装置の製作だけでなく、それから得られるデータの解析方法についても改良した。この方法によるとガンマ線バースト源の位置を検出器視野の広い範囲にわたって数分角以下の精度で決定できることがシミュレーション解析によりわかった。これはHETE-II衛星に要求されていた値を凌ぐものである。
さらに、実際の観測においては我々が観測メンバーとして加わっている日本の「あすか」衛星と、ヨーロッパやアメリカの衛星によるガンマ線・X線の観測、ラパルマ、ケック、ハップル宇宙望遠鏡などの可視光観測、さらには地上の電波望遠鏡などとの連携観測により、ガンマ線バースト源からの可視光放射や電波放射を見つけた。しかしその観測例もまだ1,2例しかなく、ガンマ線バースト源の正体を決定づけるような観測例にはなっていない。これに対しHETE-II衛星の性能シミュレーションによれば年間30個から40個のガンマ線バースト源の位置を数分角の精度で決め、その結果をリアルタイムで地上観測所に放送し、多波長で同時観測できることもわかった。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] A.Yoshida: "ASCA observations of two very bright gamma-ray burst sites" Procceedings of Vulcano Workshop'96. 201-209 (1997)

  • [文献書誌] F.Tokanai: "Search for an X-Ray Counterpart to a Gamma-Ray Burst GRB 940217 with ASCA" Publications of the Astronomical Society of Japan. 49・2. 207-212 (1997)

  • [文献書誌] R.Shibata: "A Search for an X-Ray Counterpart to the Extremely Bright 1993" The Astrophysical Journal. 486・2. 938 (1997)

  • [文献書誌] A.Yoshida: "An X-Ray Afterglow from GRB970828 Observed with ASCA" Proc. of 4th Huntsville Gamma-Ray Burst Workshop '97. (印刷中). (1998)

  • [文献書誌] 吉田篤正: "正体をみせはじめたガンマ線バースト" 岩波書店「科学」. 67・12. 891-893 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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