研究課題/領域番号 |
09640378
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
豊田 文彦 近畿大学, 九州工学部, 教授 (60088622)
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研究分担者 |
大槻 昭一郎 九州大学, 理学部, 名誉教授
角藤 亮 近畿大学, 九州工学部, 教授 (30088637)
船久保 公一 佐賀大学, 理工学部, 助教授 (60221553)
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キーワード | Spontaneous CP Violation / Baryogenesis / Bubble Wall |
研究概要 |
電弱バリオン生成の大きさは電弱一次相転移で生じる泡の壁におけるCPの破れに強く依存している。 我々はこのCPの破れが自発的に生じる有限温度の超対称模型(MSSM)を考えることにした。 この模型のヒッグズ場の有効ポテンシャルを計算することにより、自発的CPの破れが泡の壁によって隔てられた対称相と破れの相の中間状態に生じることがわかった。これを我々は過渡的なCPの破れと呼ぶことにする。 過渡的なCPの破れはCPを保存する真空を繋ぐ解であり実験によるCPの破れの大きさの制限にかかることなくバリオン生成の大きさを説明するのに都合がよい。 一方、過渡的なCPの破れが生じるためにはMSSMの破れのパラメーターにいくつかの制限がつくことがわかった。 今後の問題はこのパラメーターの制限が実験的に矛盾がないかどうかを調べてゆくことである。
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