研究課題/領域番号 |
09640513
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 宇宙科学研究所 |
研究代表者 |
水谷 仁 宇宙科学研究所, 惑星研究系, 教授 (00011578)
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研究分担者 |
本田 理恵 高知大学, 理学部, 助手 (80253334)
飯島 祐一 宇宙科学研究所, 惑星研究系, 助手 (80300698)
田中 智 宇宙科学研究所, 惑星研究系, 助手 (30249932)
早川 雅彦 宇宙科学研究所, 惑星研究系, 助手 (40228557)
藤村 彰夫 宇宙科学研究所, 惑星研究系, 助教授 (70173458)
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キーワード | 月 / エジェクタデポジット / クレメンタイン探査機 / マルチバンド画像 / 組成推定 / 反射スペクトル |
研究概要 |
ワークステーションに接続されたCDチェンジャにクレメンタイン画像CD‐ROM約100枚を収め、これにリモートアクセスできるシステムを構築した。さらにCD-ROMの各画像についてのデータベース整備を行い、異なるCD‐ROMにまたがるデータを必要とする解析についても自動処理を行うことが可能となった。 探査機の位置・姿勢情報から画像各ピクセルの緯度経度を算出する手法を用いて、異なるバンド間での画像のマッチング、隣接する画像のマッチング(モザイク化)を自動的に行うシステムを開発した。 画像から組成を解釈する基盤として、幾何学的観測条件の補正(地形の補正、位相角の補正)の方法を研究した。ここで位相角とは入射光と反射光がなす角度を指す。アポロ16号着地附近の丘陵において解析を行った結果、地形効果により約15%の反射光強度変化を持つ画像に対して地形データを用いた補正を加えれば、1σを3%まで改善されることを明らかとなった。位相角補正項については、月面の数カ所の解析をおこなった結果、補正係数の物質依存性・波長依存性を示した。 開発した解析システムを用い、直径30〜90kmのクレータ数列について、その放出物を解析した。Petavius-Bクレータ(直径30km)は月の海と高地の境界に形成されたクレータであるため、放出物中の物質分布状況を定量的に判別するテストケースとした。比演算カラー合成モザイク・鉄の存在度推定法といった解析手法により、少なくとも2種類に放出物質が分類され、それぞれ海の岩石・高地の岩石であることが特定された。その他のクレータについても、放出物分布中には地質の空間変化があることが判別できた。この変化がどの原因によるものか(組成、土壌粒子の平均サイズ等)を明らかにするために、画像の補正方法と従来よりも定量的な組成推定法の開発を継続している。
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