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1998 年度 実績報告書

ラマンライダーによる都市境界層内温度・水蒸気分布の昼夜連続観測

研究課題

研究課題/領域番号 09640527
研究機関東京都立大学

研究代表者

阿保 真  東京都立大学, 工学研究科, 助教授 (20167951)

研究分担者 甲斐 憲次  名古屋大学, 大学院・人間情報学研究科, 助教授 (50214242)
長澤 親生  東京都立大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80145664)
キーワードラマンライダー / 都市境界層 / 大気温度測定 / 水蒸気分布 / 原子フィルター
研究概要

本研究では、都市大気境界層付近まで(高度1〜2km程度)の大気温度と水蒸気濃度の鉛直分布を背景光の多い昼間でも測定できるラマンライダーシステムを開発し、昼夜間の大気温度と水蒸気濃度の連続観測を行うことを最終目的とする。本研究における重要な技術要素は、狭帯域のバンドパスフィルターの製作と、波長可変レーザーの開発である。狭帯域のバンドパスフィルターを実現するため、磁石と原子蒸気セルを用いた原子ファラデーフィルターの設計並びに試作を行った。このうち、ナトリウム原子を用いたファラデーフィルターを現有のライダーシステムに組み込み、基礎データを得るために昼間の背景光強度の測定を、異なる季節、天候の条件下で行った。これより、雲がある、あるいは視程が悪い条件下では快晴の場合に比べて最大1桁ほど背景光が増加することがわかった。これは、ラマン散乱を測定するには無視できない背景光であり、受信望遠鏡の視野を更に狭くするなど対策が必要である事がわかった。次に原子フィルターの中心波長に窒素及び水蒸気のラマンシフトを発生させる波長可変レーザーシステムの開発を行った。レーザーは現有の色素レーザーおよびチタンサファイアレーザーをベースにし、非線形結晶を組み合わせ、倍波、和周波を発生させることにより実現する。いくつかのレーザーと非線形結晶の組み合わせについて検討し、基礎的データーを得た。更に、実際に大気温度と水蒸気濃度の連続観測を実現したときの測定精度の検証を行うために、温度については回転ラマンライダー、水蒸気については差分吸収ライダーを並行して開発し、夜間における温度および水蒸気濃度の測定を行った。得られた基礎データを基に昼間の測定可能性についてコンピュータシミュレーションも含めて最終的な評価を行った。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 柴田泰邦,長澤親生,阿保真他: "金属蒸気フィルターを用いたドップラーライダーによる風速測定法" 光学. Vol.27, No.11. 655-660 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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