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1999 年度 実績報告書

磁気流体不安定の理論とモデリング

研究課題

研究課題/領域番号 09640529
研究機関東京大学

研究代表者

三浦 彰  東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (20126171)

キーワードケルビン・ヘルムホルツ不安定 / 磁気圏界面 / 渦 / エンストロフィー / プラズマ / 自己組織化 / バルーニング不安定 / 磁気圏
研究概要

今年度は流れが磁場に垂直な2次元のケルビン・ヘルムホルツ(K-H)不安定のMHDのシミュレーションと中性流体のシミュレーションを行いK-H不安定の非線型状態での基礎的な振る舞いを明らかにした。また磁気圏内で競合する可能性のあるバルーニング不安定性について、流れがない場合にバルーニング不安定の圧縮性による安定化効果がどのように磁気圏の形状に依存するかを調べた。得られた結果は以下の通りで1と2については論文にまとめられ今年度に出版され、3については現在投稿中である。
1.磁場が流れと垂直な場合について、初期擾乱がランダムな場合とコヒーレントな場合のシミュレーションを行い、渦の合体は同じように起こり一つの渦に合体した最終状態でのエンストロフィーと全運動エネルギーの値はあまり初期擾乱には依らないことが明らかとなった。
2.中性流体の場合にもK-H不安定によって生じた渦は合体していくが、8個の渦が一つに合体した時のエンストロフィーと全運動エネルギーの比を計算すると、その比は理論的に求められる非圧縮性の最小エンストロフィー状態の時の比に近い。圧縮性が小さくなるとますますその比は理論値に近くなりK-H不安定による渦の合体は確かに最小エンストロフィー状態に緩和する自己組織化の過程であることがわかった。
3.βが大きなプラズマ中で、磁力線の曲率と圧力勾配によって励起されるバルーニング不安定における圧縮性による安定化効果は磁場形状がテイルに近い形状である方がダイポールに近い場合よりも小さいことがわかった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] A. Miura: "Self-Organization in the Two-Dimensional Kelvin-Helmholtz lnstability"Physical Review Letters. 83・8. 1586-1589 (1999)

  • [文献書誌] A. Miura: "Self-Organization in the Two-Dimensional Kelvin-Helmholtz lnstability at the Magnetopause"Journal of Plasma Fusion Research. 2. 505-508 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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