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1998 年度 実績報告書

電子分光型電子顕微鏡による鉱物の状態分析および微細組織の解明

研究課題

研究課題/領域番号 09640575
研究機関九州大学

研究代表者

上原 誠一郎  九州大学, 理学部, 助手 (70158773)

キーワード電子分光型電子顕微鏡 / 電子線エネルギー損失分光 / 電子分光結像法 / ダイヤモンド / グラファイト / 炭素物質 / 辰砂釉
研究概要

電子分光型電子顕微鏡による鉱物の状態分析を行うために以下の基礎的な実験を行った.使用した電顕は九州大学超高圧電顕室に設置されているオメガフィルターを装着したJEOL JEM2010FEFとGIF(Gatan Imaging Filter)を装着したJEOL JEM4000EXである.
1. 電子線エネルギー損失分光法(EELS:electron Energy loss spectroscopy)の基礎検討
(1-1)軽元素(Li,Be,B,C)の検出 (1-2)炭素の状態分析
2. 電子分光結像法(ESI:electron spectroscopic imaging)の確立
(2-1)ゼロロス像
(2-2)コアロス像
結果
(1-1)軽元素(Li,Be,B,C)を含む天然の鉱物を用いてEELスペクトルを測定した結果,Be,B,Cについては比較的容易に検出することができた.
(1-2)CVD法で合成した微細な炭素物質(ダイヤモンド,グラファイト)の状態分析をオメガフィルターと通常のパラレルEELSで得られる炭素K吸収端近傍のスペクトルで行った.その結果,両者のスペクトルの分解能等に違いは認められず,オメガフィルターで良好な炭素K吸収端スペクトルが得られることがわかった.
(2-1,2)珪酸塩ガラス中の微小析出物の解明
辰砂釉と呼ばれる陶磁器釉薬の発色原因を探るために粉末法で試料作成し分析を行った.粒子中に回折コントラストから微小析出物の存在を確認でき,EDS法から銅にとむ組成が得られた.しかし,ガラス中に存在するためか,CuL吸収端のスペクトルは明瞭なものを得ることができなかった.また,粉末法で作成した比較的厚い試料中に存在する析出物の明視野像観察においてゼロロス像は有効であった.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 上原誠一郎: "熱フィラメントCVD法で合成した薄板状炭素物質のEFTEM観察" Annual Reports, HVEM LAB., Kyushu Univ.22. 69-70 (1998)

  • [文献書誌] Y. Kuwahara: "Shrface microtopography of lath-shaped hydorothermal illite." Clays and Clay Minerals. 46. 574-582 (1998)

  • [文献書誌] S. Uehara: "TEM and XRD study of antigorite superstructures" Canadian Mineralogist. 36. 1179-1189 (1998)

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公開日: 1999-12-13   更新日: 2016-04-21  

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