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1998 年度 実績報告書

新しいパルス磁場勾配NMR法による液晶の異方的並進ダイナミクスの研究

研究課題

研究課題/領域番号 09640618
研究機関岡崎国立共同研究機構

研究代表者

宮島 清一  岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 助教授 (30157648)

キーワード磁場勾配 / NMR / 拡散
研究概要

この研究の目的は、液晶状態における分子の異方的自己拡散係数を定量的に評価するNMRの新しい手法と実験装置を確立すること、及びこの方法を使って液晶の並進ダイナミクスと物性の関係を統一的に明らかにすることである。
実験手法と装置の面では、高速パワーMOSFETを用いたスイッチング回路を完成させ、磁場勾配パルスの過渡特性を大幅に改善した。また、stimulated echoを測定できるようになったので、従来より更に遅い拡散を測定できるようになった。改良された装置によって、液晶の拡散異方性の測定はかなり自動化され、よいデータを生産しつつある。以下に最近の成果の一例を記す。
反強誘電性液晶MHPOBCのSA相(常誘電相)において、拡散異方性が大きいこと(SA相で既に1桁近く異なる)、及び活性化エネルギーが3.1倍異なることを見出した。これは分子が層内に強く束縛されていることを示す結果であり、反強誘電的秩序化に有利な特性が常誘電相において形成されていることを示している。
MHPOBCについては、以前に他の研究者によって、ドープした色素分子の拡散係数とその異方性が測られ、報告されている。その結果は我々のものとは著しく異なっている。このことは、不純物プローブを用いて得られた結果の持つ意味の曖昧さ、及びNMRの有効性を改めて示すものでもある。
10年度に得られた結果の多くはまだ出版していないが、Newsletterに1報が掲載された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Seiichi MIYAJIMA and Osamu OISHI: "Measurement of Anisotropic Self-Diffusion Teusons by PGSE-NMR" DIM Newsletter. vol.12,No.1. 16-20 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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