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1998 年度 研究成果報告書概要

チオフェントリプチセンスルフェン酸およびセレネン酸の合成と反応性

研究課題

研究課題/領域番号 09640624
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 有機化学
研究機関埼玉大学

研究代表者

石井 昭彦  埼玉大学, 理学部, 助教授 (90193242)

研究分担者 杉原 儀昭  埼玉大学, 理学部, 助手 (00272279)
中山 重蔵  埼玉大学, 理学部, 教授 (90092022)
研究期間 (年度) 1997 – 1998
キーワードスルフェン酸 / セレネン酸 / チオフェントリプチセン / トリプチセン / セレノセレニン酸エステル / ジメチルジオキシラン / 酸化 / ベータ脱離
研究概要

チオフェントリプチセンセレネン酸(Thtrip-SeOH)およびトリプチセンセレネン酸(Trip-SeOH)の合成と反応性について検討した。以下、チオフェントリプチシル基をThtrip-、トリプチシル基をTrip-とする。
1.Thtrip-SeOHの合成検討:Thtrlp-Se-n-Buをジメチルジオキシラン(DMD)で酸化してThtrip-Se(O)-n-Buとし、これを溶液中室温で撹拌すると、目的としたセレネン酸ではなく、Thtrip-Se(O)Se-Thtripが70%の収率で得られた。Thtrip-Se(O)-Thtripの構造は各種スペクトルデータおよび単結晶X線構造解析により決定した。これは次に述べるTrip-Se(O)Se-Tripと同様、セレノセレニン酸エステルとして初めて安定に単離され、構造解析されたものである。
2.Trip-SeOHの合成:Trip-Se-n-BUをDMDで酸化して得られるTrip-Se(O)-n-Buを、ジクロロメタン中室温で撹拌することによりTrip-SeOHを合成することに成功した。Trip-SeOHはシリカゲルカラムで精製することによって単離することができ、単結晶X線構造解析により構造決定した。
3.Trip-SeOHの反応:Trip-SeOHをジクロロメタン還流温度で加熱すると容易に脱水縮合がおこり、Trip-Se(O)Se-Tripがほぼ定量的に生成した。Trip-Se(O)Se-Tripの構造も単結晶X線構造解析により決定した。この脱水二量化反応は酸では加速されなかったが、Trip-SeOHの溶液にトリエチルアミンを加えると速やかに反応がおこり、Trip-Se(O)Se-Trip、Trip-SeSe-Trip、およびTrip-SeO_2とEt_3N塩がほぼ1:1:1のモル比で生成した。この反応では、いったん生成したTrip-Se(O)Se-Tripが塩基性条件下に加水分解されて、Trip-SeO_2HとTrip-SeHを生じ、Trip-SeHと系中に残っているTrip-SeOHとの反応によりTrip-SeSe-Tripが生成したと考えられる。また、Trip-Se(O)SE-Tripをジオキサン中、2M過塩素酸で処理するとほぼ定量的にTrip-SeOHに加水分解された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Akihiko Ishii: "Preparation of a Selenenic Acid and Isolation of Selenoseleninates" Journal of Organic Chemistry. 64・4. 1084-1085 (1999)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Akihiko Ishii: "Preparation of a Selenenic Acid and Isolation of Selenoseleninates" Journal of Organic Chemistry. 64-4. 1084-1085 (1999)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 1999-12-08  

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