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1998 年度 実績報告書

アミノシランのAmphiphilicな特性を生かした反応性の開発

研究課題

研究課題/領域番号 09640630
研究機関新潟大学

研究代表者

萩原 久大  新潟大学, 大学院自然科学研究科, 教授 (20006331)

キーワードジエチルアミノトリメチルシラン / マイケル反応 / アルドール反応 / α-クルクメン / アミノシラン / タンデム反応 / シクロプロパン化
研究概要

1) アミノシラン存在下でのアルデヒドの直接的1,4-付加反応
アルデヒドは活性の高い化合物であるためそのエノラートあるいはエノールを発生させる事が困難で、直接反応させた例は極めて限られていた。そのためこれまではアルデヒドをマスクした形、たとえばエナミンあるいはシリルエノールエーテルなどに一旦誘導し、これらを用いてきた。本研究では、ジエチルアミノトリメチルシラン存在下に、アルデヒドが直接ビニルケトン、アクリル酸エステル、ビニルスルフォン等へ1,4-付加する新しい反応を見出した。この反応は分子内でも収率よく進行した。
2) アミノシラン存在下でのアルデヒドの直接的1,2-付加反応
ジエチルアミノトリメチルシラン存在下、アルデヒドが直接的分子間アルドール反応を行いE-α,β-不飽和アルデヒドを与えた。この反応は温和なため、通常のアルカリ条件では分解される基質も効率的に反応した。この反応は分子内でも進行し、環状化合物が得られた。
3) アミノシラン存在下でのアルデヒドと2,3-ジハロプロパノエートとのタンデム型求核反応
アルデヒドと2.3-ジハロプロパノエートとの反応では、シクロプロパンアルデヒドが生成した。この反応は、ジエチルアミノトリメチルシランにより2,3-ジハロプロパノエートからα-アクリレートが生成し、これにアルデヒドが1,4-付加後、分子内アルキル化反応が進行したタンデム型反応によるものである。
4) 天然有機化合物合成への応用
1)で開発された直接的1,4-付加反応を鍵反応として、芳香族セスキテルペノイドの一つであるクルクメンの全合成を試みた。ジエチルアミノトリメチルシラン存在下、(R)-(+)-シトロネラールはメチルビニルケトンへと1,4-付加反応し、続いて分子内アルドール反応により4-置換シクロヘキセノン誘導体を与えた。フェニルセレレニル化、メチル化、PCC酸化を経て、目的とする(R)-(-)‐クルクメンの合成に成功した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 萩原 久大 他4名: "New Access to Methyl Formylcyclopropanecarboxylates via Diethylaminotrimethylsilane Mediated Tandem Nucleophilic Reaction of Aldehyde with Methyl 2,3-Dihalopropanoate" Tetrahedron Letters. 40. 1523-1526 (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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