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1997 年度 実績報告書

水素結合型配位子をもつ遷移金属錯体の開発

研究課題

研究課題/領域番号 09640633
研究種目

基盤研究(C)

研究機関大阪大学

研究代表者

豊田 二郎  大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (70249952)

キーワード水素結合 / 電荷移動錯体 / ab-initio分子軌道法 / HBCT
研究概要

Hydrogen-Bonded Charge-Transfer(HBCT)システムとして、N-アルキルビオルル酸を配位子とした新規遷移金属錯体、およびビオルル酸のカルボニル基をチオカルボニル基に変換した配位子の合成にも成功し、そのX線結晶解析も行い、結晶内における水素結合様式についての知見を得ることができた。また、分子内に種々の水素結合部位をもつ、キナクリドン誘導体の合成を行った。現在では、キナクリドン骨格のみに焦点を当て、これに電子供与基を導入することによって、ドナー性の向上と結晶場における水素結合ネットワークの構築をめざしている。同様に2,7-ジアルキルピリミド[4,5-g]キナゾリン-4,5,9,10(3H,8H)-テトロン誘導体の合成もおこなっている。この分子は、多段階レドックス系としての物性が期待できるようなヘトロ原子をキナクリドン骨格に組み込んだものである。さらに、分子レベルでの水素移動と電子状態との相関関係についての半定量的な知見を得るため、GAUSSIAN-94プログラムを用いたab-initio分子軌道法(UHF/3-21G^*)を用い、キナクリドン系錯体の計算を行った。モデル錯体として無置換キナクリドンと、N,N'-デヒドロキナクリドンおよびOH置換キナクリドン等のab-initio計算により、新しい電子系であるPET課程の挙動を理解し、水素-電子連動移動型錯体の設計を行なう上での基礎データの一部とすることができた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Md.B.Zaman: "Charge-Transfer Complex of a New Acceptor Cyananilate with Tetramethyl-tetrathiafulvalene (TMTTF) _2HCNAL." Chem.Lett. 729-730 (1997)

  • [文献書誌] K.Tamaki: "Synthesys and Properties of 1,6-Diazaphenalenes and Charge-Transfer Complexes with Tetracyanoquinodimethane." Tetrahedron.Lett. 37. 4583-4586 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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