• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1999 年度 実績報告書

不斉記憶法を用いる光学活性異常アミノ酸合成法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 09640638
研究機関愛媛大学

研究代表者

宇野 英満  愛媛大学, 機器分析センター, 助教授 (20168735)

キーワードグルタミン酸 / シロキシピロール / マイケル付加反応 / 重複立体選択性 / ニトロアルケン / サーモシモシジン / ISP-I
研究概要

生理活性セリン誘導体群を入手容易なグルタミン酸を不斉源として選択的に合成する方法を開発することを目的に、(3R)-5-シロキシ-3-フェニル-1H-ピロロ[1,2-c]オキサゾール(1)の立体選択的アルキル化を検討した。まず、2,6-ジアミノ-6-ヒドロキシメチルピメリン酸の合成を目指して、マイケル付加様アルキル化を検討した。1とニトロエチレンの反応を行ったところフェニル基と同じ側から反応した生成物が優位に得られた。一方、他のニトロオレフィンとの反応ではフェニル基と反対側で反応した生成物が優位であった。これらは、収率よく脱ニトロ化することができ、形式上単純なアルキル化を行ったことになる。このアルキル化生成物をOsO_4でジヒドロキシル化したのちPb(OAc)_4で解裂してα-アルキルセリン誘導体とすることに成功した。
次に、グリセルアルデヒドと1の反応に置ける重複立体選択性について検討した。用いる基質グリセルアルデヒド誘導体、ルイス酸及び溶媒の組み合わせを変えることにより、サーモシモシジン及びISP-I合成に必要な不斉炭素を作り分けることを試みた。TiCl_4存在下(R)-2-TBSO-propionaldehydeと反応させることでサーモシモシジン合成に必要な立体を持つ化合物を55%の収率で得た。一方、ISP-I合成には、ZnCl_2存在下(S)-2-TBSO-propionaldehydeとの反応生成物が必要な立体を有しており、収率60%で得られた。この方法で、サーモシモシジンやISP-I合成に必要な不斉炭素をすべて導入することが可能とわかった。これらの生成物を同様に処理することにより、サーモシモシジンやISP-Iの基本骨格を構築することができた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] H.Uno,et al.: "Stereochemical Study of a Lewis Acid-promoted Reaction of 2-Silyloxypyrrole with Aliphatic and Aromatic Aldehydes."Bull.Chem.Soc.Jpn.. 72. 1533-1539 (1999)

URL: 

公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi