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1997 年度 実績報告書

第9族三核クラスター錯体の酸化還元過程

研究課題

研究課題/領域番号 09640661
研究種目

基盤研究(C)

研究機関岐阜大学

研究代表者

海老原 昌弘  岐阜大学, 工学部, 助手 (80201961)

研究分担者 辻 康之  岐阜大学, 工学部, 助教授 (30144330)
川村 尚  岐阜大学, 工学部, 教授 (40026125)
キーワードクラスター錯体 / イオンラジカル / 常磁性シフト / 結果構造 / 不対電子分布 / コバルト / 金属原子間結合
研究概要

(1)三核クラスター錯体[Cp_3M_3(μ_3-CPh)_2](M_3=Co_3,Co_2Rh)のカチオンラジカルを単離しその単結晶の成長を行った.M_3=Co_3の錯体についてSbF_6,PF_6,BF_4,CF_3SO_3,ClO_4等の塩を合成し単結晶成長を行った.この内SbF_6,PF_6,ClO_4をカウンターイオンとしたときに単結晶が得られた.SbF_6塩は立方晶系の結晶を与えたがその構造を解くことはできなかった.PF_6塩はX線構造解析を行ったが,構造の比較を行うに十分な結晶ではなかった.ClO_4塩は中性錯体との比較に十分なだけの結晶が得られた.距離の変化は1つのCo-Co距離が大きく縮み,1つはわずかに伸び,残りの1つはほとんど変化していないことがわかった.M_3=Co_2Rhではいずれの塩の単結晶も十分な大きさのものは得られなかった.(2)分子軌道計算 Gaussian94を用い密度汎関数法による分子軌道計算を行った.中性錯体およびコバルト三角に垂直な鏡面を置いたときの構造最適化は構造変化を一部再現していると考えられる結果が得られた.しかし,コバルト三角を鏡面とした構造最適化計算を行った結果,全く異なった構造が得られてしまいこの方法では実験結果を再現することは難しいことがわかった.(3)^1H-NMR常磁性シフト カチオンラジカルのNMRの温度変化を行い,構造データから見積もったpseudo contact shiftを差し引くことによりcontact shiftを求めた.この結果ベンゼン環上への不対電子密度の拡がりはπ軌道を通してのものであることが明らかとなった.

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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