研究概要 |
(1)直線状の白金3核錯体,[Pt_3(μ-dpmp)_2(RNC)_2](PF_6)_21(R =xylyl,mesityl)と過剰の[NO](BF_4)を室温で処理すると緑色の結晶 2[Pt_3(μ-dpmp)_2(RNC)_2(μ-NO)_2](BF_4)_4がえられた。錯体2は2分子のNOが2個の白金-白金結合に挿入した、いわゆるdouble A-frame構造をもつことが結晶解析により明らかになつた。この錯体の電子構造を調べるために拡張Huckel法による分子軌道計算をおこなつた。 (2)パラジウムや白金の2核錯体[M_2(RNC)_6](PF_6)_2と1,8-{bis(diphenylphosphinomethyl)}naphthalene(1,8-dpmn)との反応により,ホスフィンが1つの金属にキレート配位し[M_2(RNC)_4(μ-1,8ーdpmn)](PF_6)_2や[M_2(RNC)_2(μ-1,8-dpmn)_2](PF_6)_2がえられた。これらの錯体の光化学反応について検討した結果、容易に金属-金属結合が開裂することがわかつた。
|