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1997 年度 実績報告書

自己集合によって新たなホスト機能を発現するアームドマクロサイクルの開発

研究課題

研究課題/領域番号 09640698
研究種目

基盤研究(C)

研究機関東邦大学

研究代表者

幅田 揚一  東邦大学, 理学部, 講師 (40218524)

キーワードクラウンエーテル / 錯体 / アルカリ金属 / 高分子 / ホスト / ゲスト
研究概要

N-(4-ヒドロキシ-3,5-二置換フェニル)-モノアザ-15-クラウン-5(置換基としてtert-ブチル(1),iso-プロピル(2)およびメトキシ基(3))をN-メトキシメチルモノアザ-15-クラウン-5と2,6-二置換フェノールによるマンニッヒ反応によって合成した.これらの化合物のKSCNおよびRbSCN錯体を合成し,それらのX線結晶構造解析を行った.その結果,1のKSCNおよびRbSCN錯体はtert-ブチル基の立体障害によってフェノール性OH基が金属イオンへの配位に全く関与していなかったが,iso-プロピルを側鎖のフェノール部位に持つ2のRbSCN錯体では一つの結晶格子中に1対1錯体と高分子状錯体の二種類の錯体が存在していた.以前に報告したメチル基を側鎖のフェノール部位に導入した類似化合物のRbSCN錯体が高分子状を形成することも併せて考えると,一連のN-(4-ヒドロキシ-3,5-二置換フェニル)-モノアザ-15-クラウン-5のRbSCN錯体の構造は,側鎖のフェノール部位に導入したアルキル基の大きさによって大きく変化することが明らかとなった.
一方,側鎖のフェノール部位にメトキシ基を導入した3のKSCN錯体は側鎖のフェノール性OH基がお互いのクラウンエーテル部位に取り込まれた金属イオンに配位する二量体構造をとっていた.また,この二量体には小さいながらも空孔が存在しており,弱い結合によって形成する一種のシクロファンとも考えることができる.今後,錯体合成時にゲストとなるような分子を加え,クラウンエーテル錯体の組織化によって形成する分子がホスト分子となるような系の構築を目指して鋭意検討していく予定である.

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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