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1997 年度 実績報告書

非酵素型不斉アシル化反応を利用する対称分子の非対称化によるキラル分子の創製

研究課題

研究課題/領域番号 09640705
研究種目

基盤研究(C)

研究機関茨城大学

研究代表者

折山 剛  茨城大学, 理学部, 助教授 (90185687)

キーワード対称-1,2-ジオール / 触媒的不斉アシル化 / 光学活性ジアミン / 塩化ベンゾイル / 非対称化
研究概要

対称化合物の不斉アシル化による非対称化は、その方法論の興味深さとともに高い選択性でアシル化生成物が得られる場合には、キラルシントンなどの合成にも利用することができる。そこで、MS 4Aとジオールに対して1当量の(S)-プロリンから誘導される光学活性なジアミンの存在下、シス-1,2-シクロヘキサンジオールに-78℃で塩化ベンゾイルを加え、24時間反応させたところ、対応するモノ安息香酸エステルが化学収率89%、光学収率93%eeで得られた。種々の対称1,2-ジオールの非対称化を行ったところ、環状だけでなく鎖状のメソジオールでも高い選択性でモノアシル化が進行することを見い出した。
アキラルなアミンと組み合わせることにより、(S)-プロリンから誘導されるキラルなジアミンを対称ジオールに対して触媒量用いる、対称1,2-ジオールの触媒的不斉アシル化を試みた。ジオールに対して0.5mol%の光学活性なジアミンと1当量のトリエチルアミンの存在下、シス-1,2-シクロヘキサンジオールを1.5当量の塩化ベンゾイルにより-78℃で不斉アシル化を行った。その結果、モノエステルが化学収率84%、光学収率96%eeで得られ、光学活性なジアミンをジオールに対してわずか0.5mol%用いるだけで、高選択的でしかも超高効率に不斉アシル化が進行することを見い出した。種々の対称1,2-ジオールで触媒的不斉アシル化を行ったところ、超高効率・高選択的に触媒的非対称化が進行することを明らかにした。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] T.Oriyama, K.Imai, T.Hosoya, and T.Sano: "Asymmetric Acylation of meso-Diols with Benzoyl Halide in the Presence of a Chiral Diamine" Tetrahedron Lett.39. 397-400 (1998)

  • [文献書誌] T.Oriyama, K.Imai, T.Sano, and T.Hosoya: "Highly Efficient Catalytic Asymmetric Acylation of meso-1,2-Diols with Benzoyl Chloride in the Presence of a Chiral Diamine Combined with Et_3N" Tetrahedron Lett.(in press).

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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