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1999 年度 実績報告書

微量分析用ポータブル液体クロマトグラフの開発と応用

研究課題

研究課題/領域番号 09640723
研究機関京都大学

研究代表者

六鹿 宗治  京都大学, 大学院・理学研究科, 講師 (80025379)

研究分担者 山本 文子  京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (20089139)
キーワード液体クロマトグラフィー / ポータブル液体クロマトグラフ / ミクロカラム / 亜硝酸 / 還元糖
研究概要

ポータブル液体クロマトグラフに高圧勾配(グラディエント)溶出に、新たに開発した2台のポンプを接続した。この装置は、溶媒の混合に特別のミキサーや脈流防止のダンパーを必要としない平滑な送液が可能である。勾配溶出は溶質の性質が大きく異なっている場合に分離効率と分析時間の短縮に効果的である。例として、内径1.0mmカラムで還元リゾチームをキモトリプシンで処理した生成物であるペプチド、あるいはデキストリンの部分酸水解で生成したオリゴ糖のPMP(1フェニル-2-メチル-5-ピラゾロン)誘導体について勾配溶出を行い、本装置が従来型の装置と一般に用いられている4.6mm径カラムに勝るとも劣らない分離能を有することを示した。
溶質の保持機構の解明に2ポンプシステムとミクロカラムとを組み合わせて用いると種々の溶離液条件の設定が容易となり、溶離液の消費量も極めて少量である。亜硝酸が、逆相分配カラム上、酸性アルコール溶離液で特異的に保持が大きいことを見出した。溶離条件を検討した結果、溶液中で亜硝酸と亜硝酸エステルの平衡が成立し、疎水性のエステルのみが逆相カラムに保持される事がわかった。カラム内でのエステル生成と保持の平衡式を導き、それぞれの平衡定数をクロマトグラフィーの結果から推定する方法を見出した。
還元糖に発色団としてPMPは多くの利点を有するので、糖の転移酵素や加水分解酵素の生成物の分析による速度論的解析にミクロカラムが有効であることを示した。PMP誘導体の逆相クロマトグラフィーにおいて、五単糖および六単糖の溶出挙動を観測すると2位および3位の水酸基がいづれもD体またはL体である場合は、2つのCの立体配置が異なるいアノマーに比べて保持が小さいことがみられる。この状態の分子構造のコンピューターによる解析を行った。

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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