昨年度は、GE社製のCT9800を用いてヒト・類人猿・サルについて、撮影を行い、各種の数値化のための技術的な検討を行い、大型計算機上で動くプログラムの開発を行った。これに引き続き、今年度は、新たに東芝製のXvision TSX-002A(京都大学理学部)を用いて、ヒトの頭蓋の断層撮影を行った。この装置は、ヘリカルCTであるがCT9800と違い、フィルム出力を前提に納入されたものではないので、算出された画像データは、接続されているワークステーションからオンラインでダウンロード可能であった。頭蓋は2方向からの撮影を行い、前後方向が2mm間隔、横方向が1mm間隔で断面画像データを出力した。得られた断面画像データのフォーマット(ヘッダーと画像本体との境界、および画像の記述方式)は、CT9800のものとは全く異なるが、すでに解析済みであったので、これに基づいたパソコン(NEC9821Xa)用のプログラム(画像表示用および大型計算機用のバイナリデー夕への変換プログラム)を作成した。さらに、得られたをバイナリデー夕を処理するための大型計算機のプログラムを東芝用に改良した。これによって、原データは全て揃ったので、現在モデリングためのプログラムの検討を行っている。
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