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1997 年度 実績報告書

有機・無機ペロブスカイトナノ構造薄膜における光誘起による磁性と伝導に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09650001
研究種目

基盤研究(C)

研究機関東北大学

研究代表者

安藤 康夫  東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (60250726)

研究分担者 宮崎 照宣  東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60101151)
キーワード有機 / 無機 / ペロブスカイト / 光誘起 / 磁性 / 伝導 / ナフタレン
研究概要

1.光照射下での磁気特性測定装置の製作
光照射時の磁気特性を測定するため,現有のSQUID磁束計に光ファイバーを組み込んだ.光源は200Wの水銀キセノンランプを用い,各種バンドパスフィルターを装着して所定の波長の光を導入できるようにした.また,赤外線カットフィルターを用い,光源の強度を50W以下に抑えることで,温度2Kおいても光照射時の温度コントロールが可能であることを確認した.
2.錯体の合成,磁気特性
有機層に長鎖アルキル基を用いたペロブスカイト錯体[CH_3(CH_2)_<17>NH_3]_2MCl_4,M=Cr,Mn,Fe,Co,Ni,Cu,Zn,およびナフチルアミンを用いたペロブスカイト錯体[C_<10>H_7CH_2NH_3]_2MCl_4,M=Cuを合成した.この粉末試料において以下のことがわかった.
(1)FT-IRを用いて構造解析を行い,M=Niの長鎖アルキル錯体以外でペロブスカイト構造の錯体が合成されていることを確認した.
(2)長鎖アルキル錯体の磁気特性をSQUIDで測定し,M=Cr,Cuでは強磁性,M=Fe,Mnでは反強磁性,M=Coは常磁性であることがわかった.これらの結果はアルキル鎖の短い錯体の報告値とよく一致した.すなわちこれらの磁性は二次元性であることがわかった.M=Cuのナフタレン錯体も強磁性を示したが,その転移温度は長鎖アルキル錯体と比較して低下した.
(3)M=Cuのナフタレン錯体において光照射下での磁気特性を測定したが,磁化,磁気転移温度の変化は確認されなかった.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 宮崎 照宣: "Spin polarized Magnetic Tunneling Magnetoresistive Effect in Various Junctions" Journal of Physics D. (in press).

  • [文献書誌] 安藤 康夫: "Spin Dependent Tunneling in 80NiFe/LB Film with Ferrocene and Tris(bipyridine)" Thin Solid Films. (in press).

  • [文献書誌] 安藤 康夫: "強磁性体-有機分子接合における強磁性トンネル効果に及ぼす分子構造の影響" 日本応用磁気学会誌. 21. 497-500 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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