研究課題/領域番号 |
09650004
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
宮下 哲 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (00219776)
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研究分担者 |
中田 俊隆 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (20237308)
佐崎 元 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (60261509)
小松 啓 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (00108565)
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キーワード | 酸化物超伝導体 / 液相エピタキシ-法 / 膜結晶 / 温度差法 / ビスマス / フラックス成長 / 単結晶 / 基板 |
研究概要 |
本研究は良質な膜結晶の作製が期待できる液相エピタキシ-法を採用して、Bi系酸化物超伝導体(Bi_2Sr_2CaCu_2O_8)膜結晶の作製を目標としている。溶媒としてはアルカリハライド及び自己溶媒を用いて以下のことを明らかにする。 1.膜作製のための相図の作製 2.最適基板・基板方位の決定 3.膜の厚化条件 4.平坦性の良い膜を作る条件 本年度は、現有する光学顕微鏡・光集光加熱炉(最高温度1600℃)を組み合わせ、これに酸素分圧自動調節機構を取り付け、自己溶媒から目的結晶が溶液から単独で晶出する領域(Primary crystallization field ; PCF)を調べた。その結果Caを10mol%および15mol%に固体したとき、PCFがSr+Caの含有量が30-35mol%の細長い領域で存在していることがわかった。また、KClに溶媒を使い、粉末の目的物質を溶かし、急冷法により目的物質の晶出温度範囲を調べたところ、840-875℃にかけて目的結晶が晶出することがわかった。この条件を使って膜結晶の育成を行った。自己溶媒を使い、SrTiO_3を基板結晶にした場合、基板の腐食が大きく育成が難しいことがわかった。KClを溶媒に使った実験ではSrTiO_3(100)、NdGaO_3(001)、LaAlO_3(100)でエピタキシャルに目的結晶が島成長していることを確認した。一方、液相エピタキシ-法を温度差をつけて行うため、基板温度を制御できるように温度調節機構の組立および電気炉の改良を行った。
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