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1997 年度 実績報告書

アモルファスシリコンの光劣化に対するフローティングボンドの寄与

研究課題

研究課題/領域番号 09650010
研究種目

基盤研究(C)

研究機関金沢大学

研究代表者

久米田 稔  金沢大学, 工学部, 教授 (30019773)

研究分担者 森本 章治  金沢大学, 工学部, 助教授 (60143880)
清水 立生  金沢大学, 工学部, 教授 (30019715)
キーワード水素化アモルファスシリコン / 光劣化 / ダングリングボンド / フローティングボンド / 欠陥生成 / ランダムネス / 電子スピン共鳴 / 光誘起電子スピン共鳴
研究概要

先ず欠陥の生成とランダムネスの関係を追求する目的で、共有結合半径の大きく異なるGeとCの原子からなるa-Ge_<1-x>C_x:Hでの組成比と欠陥生成の様子を調べ、共有結合半径の近いGeとSiの原子からなるa-Ge_<1-x>Si_x:Hにおける欠陥生成の様子と比較した。a-Ge_<1-x>Si_x:Hでは、xの増加に伴い、構造緩和要素として働くSi-H結合の密度が増加するために、Ge原子1個当たりのGeダングリングボンドが数が減少する。これに対して、a-Ge_<1-x>C_x:Hでは、xの増加に伴い、構造緩和要素であるC-H結合密度は増加するにも拘らず、Ge原子1個当たりのGeダングリングボンドの数は増加する。これは、共有結合半径の違いによるランダムネスの増加が大きいためと考えられる。
さらに水素化アモルファスシリコンにおいて、光劣化とランダムネスと欠陥生成の関係を調べるために、光照射してダングリングボンドを増やした試料と高温熱処理後急冷してダングリングボンドを増やした試料について、低温でESRおよび光誘起ESRの測定を行い、スピン格子緩和時間の違いを比較した。スピン格子緩和時間はランダムネスに関係したア-バックエネルギーと良い相関を示すが、ダングリングボンド密度とは相関が少ない。また光劣化に伴う光誘起ESR信号の3つの成分(DC、BC、NC)のスピン格子緩和時間の振る舞いを詳しく調べた結果、DC(dark component)に対してはスピン格子緩和時間は光劣化と共に増加するのに対して、BC(broad component)とNC(narrow component)に対してはスピン格子緩和時間は光劣化と共に減少することが見いだされた。この知見はBCがフローティングボンドに起因するものかどうかを考える上でひとつの手がかりになるものと思われる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] M.KUMEDA, A.MASUDA and T.SHIMIZU: "Structural Studies on Hydrogenated Amorphaus Germanium-Carbon Films Prepared by RF Sputtering" Jpn.J.Appl.Phys.37・4(発表予定). (1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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