本研究は、光変調器の信号電極損失による性能限界を打破するため、世界に先駆けてLiNbO_3光変調器の信号用電極を超低損失・低分散の特長を有する超伝導電極を導入することにより、超高速・低電力の光変調器実現の端緒を開くことを目的とする。このため、まず超伝導電極の導入の際に前提となる光変調器の低温での動作確認の実験、および低温計測技術の確立を行う。次いで超伝導電極のマイクロ波特性、光変調器のマイクロ波動作特性を明らかにし、順次高度化することにより超伝電極導入による性能向上の実証を行う。 平成10年度では以下の研究を行った。 1) 光変調器の低温特性の評価 半波長電圧、dcドリフト特性の低温での振舞の総合評価を行い、光変調器の低温動作時での問題点を明らかにした。 2) 光変調器のマイクロ波特性(26GHz-40GHz)の評価 26.5GHz-40GHz帯での高速変調動作特性の測定および評価を行い、超伝導電極導入による広帯域化・低電力化の特性について総合評価を行った。
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