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1998 年度 実績報告書

ミクロな電磁場リアルタイム観察のための3電子波干渉位相計測法

研究課題

研究課題/領域番号 09650029
研究機関三重大学

研究代表者

大下 昭憲  三重大学, 工学部, 教授 (80023240)

研究分担者 畑 浩一  三重大学, 工学部, 助手 (30228465)
キーワード電子線バイプリズム / 3電子波干渉 / 位相計測 / バリウムフェライト / 干渉パターン / 電場 / 磁場 / 等位相線
研究概要

1. 昨年度の研究成果を第14回国際電子顕微鏡学会議(メキシコ、カンクン)で発表した。
2. 単磁区構造をもつバリウムフェライト微粒子の周りのミクロな静磁場を示す3電子波干渉パターン及び干渉顕微鏡像が平山((財)セラミックスセンター)らによって実験的に得られているが、微粒子からどの程度の磁束が発生しているかは明らかにされていない。そこで、単磁区構造をもつバリウムフェライト微粒子を1つの磁気双極子でモデル化し、磁気双極子の周りのミクロな静磁場に基づく3電子波干渉パターンの計算機シミュレーションを行った。先ず、磁気双極子が電子干渉縞と任意の角度をなす場合の電子波の位相シフト量を表す式を導出し、磁気双極子と干渉縞の方向が任意の角度をなす場合の3電子波干渉パターンの計算機シミュレーション法を確立した。種々の磁荷を仮定して3電子波干渉パターンの計算を行った結果、磁荷50h/eでの計算パターンは上記の平山らの実験パターンとほぼ同じ位相分布を示すことが明らかとなった。そしてバリウムフェライト粒子から出ている磁束の密度は256ガウスであることが判明した。
3. ミクロな電磁場を直接観察する方法として3電子波干渉法は極めて有効であるが、2個の電子線バイプリズムを必要とする。そこで、1個のバイプリズムで、3電子波干渉法の場合と同じような電磁場を反映した干渉パターンを直接得る全く新しい方法を提案し、その有効性を明らかにした。この方法はバイプリズムが1個あればよく、電子源のコヒーレンスも調整不要であるので、より簡単な方法であり、検討を続行中である。
4. 昨年度と本年度の研究成果をとりまとめ、印刷発表した。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] A.Ohshita,T.Yokota and I.Kaburagi: "Computer simulation of three-electron-wave interference patterns" Proc.14th Int.Congr.for Electron Microscopy. 1. 563 (1998)

  • [文献書誌] 横田稔征,鏑木泉,大下昭憲: "3電子波干渉パターンの計算機シミュレーション" 日本電子顕微鏡学会第54回学術講演会発表要旨集. 103 (1998)

  • [文献書誌] 鏑木泉,大下昭憲: "3電子波干渉法の計算機シミュレーション(III)" 平成10年度電気関係学会東海支部連合大会講演論文集. 180 (1998)

  • [文献書誌] 大下昭憲,鏑木泉: "ミクロな電磁場の直接観察" 平成10年度電気関係学会東海支部連合大会講演論文集. 171 (1998)

  • [文献書誌] 鏑木泉,大下昭憲: "3電子波干渉パターンの計算機シミュレーション-バリウムフェライト粒子周辺の磁場-" 日本電子顕微鏡学会第55回学術講演会発表要旨集. (発表予定). (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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