• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1997 年度 実績報告書

ジカチオン性二鎖型LB膜の作製とその吸着特性

研究課題

研究課題/領域番号 09650033
研究種目

基盤研究(C)

研究機関武蔵工業大学

研究代表者

小林 光一  武蔵工業大学, 工学部, 教授 (90097171)

キーワードカチオン性LB膜 / 吸着特性 / 分子配向 / X線回折 / 紫外・可視吸収スペクトル
研究概要

本研究ではジカチオン性の二鎖型界面活性剤,N、N'-ω-p-xylene-bis-[stearyldimethyl ammonium chloride](XSAC)のLB膜を基板上に作製し、このXSAC LB膜への色素分子の吸着特性および吸着状態について明らかにすることを目的とした。そこで、このXSACLB膜を用いて、膜面に電荷移動の起こりやすい色素分子、α-ナフトールオレンジ(NO)及びメチルオレンジ(MO)の吸着特性と吸着状態、特に色素分子の配向を紫外可視分光計を用いて、偏向UV-VISスペクトルを測定して調べた。
その結果、このXSAC LB膜はMOやNOなどの色素イオンとイオン間相互作用により強い吸着特性を示すことが明らかになった。また、X線回折の結果から、このXSAC LB膜はY型で、LB膜中の炭化水素鎖は指組み構造をしており、色素イオンの吸着によって二分子層の厚さが広がることもわかった。LB膜中のMO分子の長軸は膜の法線方向から約32〜38°傾いて、アンモニウムイオンの付近の空間にエッジオン構造で吸着しているが一方、NO分子の長軸は膜の法線方向から約70〜79°傾いて、XSACの極性基部分に横たわって、吸着していることも分かった。これらのことから、XSAC LB膜への色素の吸着状態に著しい違いがあることが明らかになった。さらに、これらの色素吸着XSAC LB膜においてXSACに対する色素の吸着比を求めたところ、XSAC:MO=1.0:2.1〜2.5,XSAC:NO=1.0:07〜1.1で、吸着が化学量論的に起こっていることも明らかになった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Masashi Takahashi: "Compaison of adsorption characteristics of methyl orange and α-naphthol ornage molecules onto the cationic Langmuir-Blodgett films" Thin Solid Films. 307. 274-279 (1997)

URL: 

公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi