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1998 年度 実績報告書

ダイヤモンド気相成長における光励起炭素-水素反応過程の研究

研究課題

研究課題/領域番号 09650036
研究機関摂南大学

研究代表者

井上 雅彦  摂南大学, 工学部・電気工学科, 助教授 (60191889)

キーワードダイヤモンド / ファビトロン / 気相合成
研究概要

ダイヤモンドの気相合成が実用化されて久しいがその成長機構については未だ不明な点が多く残されている。その原因のひとつとして、実際の合成過程においては原料ガスの解離、吸着、拡散など様々な表面過程が複雑に絡み合っているということが挙げられる。ダイヤモンド半導体デバイスなど原子レベルの精密性を要求される薄膜を合成する場合には、単に成膜できるだけでは不十分で、やはり原子レベルでの反応制御が必要となってくるはずであり、そのため個々の反応素過程の理解が必要となってくるであろう。
本年度は、ダイヤモンド気相合成中の反応素過程に関する手がかりを得るために、ダイヤモンド合成時のガス組成変化を調べる事を目的として、そのための専用質量分析器本体およびその制御回路の製作を行った。一口に質量分析計といっても実に様々なタイプがあるが、本研究で調べたい元素はメタノール(質量数32)の分解によって生じる炭化水素系の軽元素ガスである。従って必要となる質量分解能もM/ΔM〜40程度で充分である。またメンテナンスの容易さの点からもなるべく構造の簡単なものが望ましい。そこで比較的構造の簡単なファビトロン型を選択し、さらに簡略化をすすめた簡易ファビトロンを製作した。最適化設計の結果、本体全長10cmとなり、V字型ポテンシャルを採用した。また従来本体の中心軸上に沿って設置していたイオン化用電子銃を軸に対して垂直に設置することにした。電子銃としては電子エネルギーをイオン化効率の高い150eVに保ったまま引きだし効率を大きくできる後段減速型とし、ビームのチョッピングには高周波トランスによるウエネルトバイアス変調方式を用いた。この結果電子ビーム電流として約1.4mAが得られ、約100kHzまで安定にビームチョツピングできることが確認された。

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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