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1997 年度 実績報告書

フォトリフラクティブ超短光パルス応答におけるホットエレクトロン非線形輸送の影響

研究課題

研究課題/領域番号 09650044
研究種目

基盤研究(C)

研究機関電気通信大学

研究代表者

富田 康生  電気通信大学, 電気通信学部, 助教授 (50242342)

キーワードフォトリフラクティブ効果 / 非線形光学効果 / 空間電界 / ピコ秒光パルス / 半絶縁性半導体 / ホットエレクトロン
研究概要

本研究では電気光学効果を有する半絶縁性半導体で生じるフォトリフラクティブ(PR)非線形光学効果の超短光パルス応答において過渡的に形成される空間電場ダイナミクスへのホットエレクトロン非線形輸送の影響について究明することを目的としている。以下に得られた研究成果を列記する。
1.半絶縁性半導体ノンドープGaAsへ高静電場を印加したときに生じるホットエレクトロン非線形輸送を考慮したピコ秒PR効果のダイナミクスを定式化し、ピコ秒時間領域で形成される空間電場ダイナミクスについて数値シミュレーションにより究明した。その結果、光励起電子のホット化による移動度の低下は空間電場振幅を減少させる効果を与えるが、電子温度の大幅な上昇に起因する拡散電場の増強により全体の空間電場振幅は線形電子輸送の場合に比べて1桁以上増大されることを明らかにした。加えて、ホットエレクトロン化による高電場ドメインの集団運動によるテラヘルツオーダーの空間電場位相の振動が生じることも確認した。
2.光励起キャリア輸送の結晶温度依存性のピコ秒PR効果への影響を究明した。その結果、半絶縁性半導体ノンドープGaAsとGaドープCdTeを用いた時間分解2光波結合測定から、自由キャリア格子による過渡的2光波結合効果に弱い温度依存性が見られるが、ピコ秒PR効果や2光子吸収効果には殆ど温度依存性は見られないことを確認した。また、これらの結果を数値シミュレーションの結果と比較し、ノンドープGaAsについては実験との良い一致を得た。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] K.Kusakabe and Y.Tomita: "Crystal-Temperatme dependence of picosecond two-beam conpling gains in undoped GaAs and Ga-doped CdTe" Journal of Applied Physics. 82. 5077-5081 (1997)

  • [文献書誌] K.Kusakabe and Y.Tomita: "Effect of hot electron nonlinear transport on picosecond space-charge field dynamics in semi-insulating GaAs" Japanese Journal of Applied Physics. 36. 6360-6367 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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