研究概要 |
光導波路型のアレーイルミネータを用いて超高速の超短パルス列を得る研究において、本年度は以下の成果を得た。 1, 等間隔の光パルス列を発生させるためのアレーイルミネー夕についての検討と作製 昨年度設計した光路遅延素子において、レーザービームの拡がりを制御するためのモジュールを実現する2つの方法について検討した。一つは微小レンズアレーで、焦点距離3.62m、直径704μmの平板マイクロレンズを作製するための方法を検討した。他の方法として、同じ焦点距離をもつホログラムレンズアレーについてその設計と作製を行った。記録材料としてフォトポリマーを用いたボリューム型のホログラムの特性を求めるとともに、ホログラムレンズアレーの作製を行い、最大65%の回折効率を得た。 2, 超高速画像読み出しへの応用 フォトリフラクティブ結晶にホログラムを記録し、本アレーイルミネータによる超高速繰返しの超短光ぺルスを発生させる基礎実験を行い、パルス間の間隔である11.7ps間隔のパルス列が発生していることを確認した。これにより、結晶に記録された多数の画像情報を超高速で読み出す可能性が示された。 3, 超高速光通信への応用 フォトリフラクティブ結晶を用いた2重位相共役鏡に関する研究を行い、これによる波面の変換を利用した超高速光通信への応用の可能性を検討した。この方法により光パルス列を全てシングルモードファイバーへ無調整でカップリングさせることが可能であり、そのための光学系の設計と結合効率の検討を行った
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