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1997 年度 実績報告書

集積型可変波長半導体レーザの研究

研究課題

研究課題/領域番号 09650056
研究種目

基盤研究(C)

研究機関立命館大学

研究代表者

浮田 宏生  立命館大学, 理工学部, 教授 (00278491)

研究分担者 岡田 正勝  立命館大学, 理工学部, 教授 (90247809)
キーワード波長可変半導体レーザ / 光熱作用 / 外部共振ミラー / 微小梁 / 戻り光 / バイモルフ膜 / GaAs系 / InP系
研究概要

本研究は、波長可変半導体レーザの簡略構成を目的に、従来の静電力ではなく、光ビームの熱作用により外部共振ミラー(微小梁)を変位させるもので、微小梁と半導体レーザを一体集積できる特徴がある。以下に、申請書記載計画に対応させ本年度の成果を要約する。
1.発振波長の測定:まず、外部共振器長が極めて短い(数μm)場合の半導体レーザ(LD)の波長測定法を提案した。次に、波長を含むLDの発振メカニズムを解明するため、外部共振器長、外部ミラーの反射率、駆動電流などの影響を実験検討し、以下の諸点を明らかにした。
(1)発振波長や複合共振出力は、外部共振器長λ/2(λ:波長)で周期的に変化する。
(2)波長変化幅はI/Ith≧1.4で飽和し、戻り光強度により拡大する。
(3)サイドモード抑圧比、スペクトル幅は、戻り光が合位相の場合、電流、戻り光強度により向上する。
2.外部共振ミラーの設計:下記により微小梁への要求条件(λ/2以上の変位)を実現した。
(1)熱膨張係数差が大きい金属と誘電体のバイモルフ膜を付与した3層膜の熱変位式を導出した。
(2)数値解析により、GaAs系、InP系いずれの半導体レーザに集積した微小梁に対しても、100℃の温度変化でλ/2以上の変位を実現し、最大変位を得る膜材料、厚みなど、設計の全体像を明らかにした。
3.理論解析:これまで構築してきた半導体レーザの波長スイッチングや偏光スイッチングの理論を、本研究の外部共振器長が極めて短く、光帰還の高い半導体レーザの発振特性、周波数変位メカニズムの解明に適用すべく検討中である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 田邊裕一郎, 浮田宏生: "3層バイモルフ微小梁の熱変位拡大のための一設計" 電気学会マイクロマシン研究会資料. MM-98-5. 23 (1998)

  • [文献書誌] H.Ukita: "Micromechanical photonics" Optical Review. 4,6. 623-633 (1997)

  • [文献書誌] 増田陽一郎、浮田宏生: "近接型LDの発振波長と戻り光の位相及び強度の関係" 1997年電子情報通信学会総合大会. C-4-26 (1997)

  • [文献書誌] 田邊裕一郎、浮田宏生: "3層バイモルフによるマイクロ振動子の熱変位解析" 1997年度精密工学会春季大会講演論文集. J61. 751-752 (1997)

  • [文献書誌] B.Ghafary, S.Donghui and M.Okada: "Dynamics of an optically switched biatable semiconductor laser" Optical Review. 5,2(掲載予定). (1998)

  • [文献書誌] 浮田宏生、田邊裕一郎、増田陽一郎: "可変波長半導体レーザ 特願平09-005922 (特許)"

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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