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1998 年度 実績報告書

MWCVDを使って各種金属基板に創製したダイヤモンド薄膜の機械的性質の評価

研究課題

研究課題/領域番号 09650106
研究機関徳島大学

研究代表者

村上 理一  徳島大学, 工学部, 教授 (00112235)

キーワードダイヤモンド薄膜 / ダイヤモンド状炭素膜 / 密着強度 / 摩擦摩耗特性
研究概要

マイクロ波プラズマCVDを使って純チタン及びS45C基板上にダイヤモンド薄膜、イオンプレーティングによって工具鋼、超硬基板にダイヤモンド状炭素膜を被覆した。ダイヤモンド薄膜の創製にあたって、メタンガス濃度を0.3、0.5、1.0及び1.5sccm、それに対応して水素ガス濃度を98.5〜99.7sccmまで変化させた。このとき、圧力を50、60、70及び80torr、基板温度を973、1073、1173及び1273Kに変え、蒸着時間を0.5、1.0、1.5、2.0、4.0及び8.0hrsとした。ダイヤモンドの形成の有無は、X線解析、ラマン分光分析器で分析した。ダイヤモンドの形成は、蒸着時間が短いと核形成密度が低く、代わりにアモルファスカーボンが形成されていた。蒸着時間の増加につれて、ダイヤモンド結晶化が進み、同時にTic、Fe_3Cの炭化層が発達していた。蒸着時間が長くなると、ダイヤモンド膜の厚さが増え、基板から自然にはく離した。これは、基板とダイヤモンドとの熱膨張係数の差異に起因したものである。ダイヤモンドの結晶化は蒸着時間が長いほどよい。蒸着ガス濃度はメタンガスが1.0%のとき最適で、温度は1073Kであった。ダイヤモンド状炭素膜は膜厚が厚くなると、ダイヤモンドと同様にはく離する。膜厚を約1μmにして成膜した。この膜の成膜が摩擦摩耗特性の改善に大きく寄与した。これは、ダイヤモンド状炭素膜が摩耗過程で、グラファイトに変化することで、摩擦係数の低下がもたらされる。ダイヤモンド状炭素膜の被覆が摩耗の進行を抑制するが、すべり距離500m以前では、激しい相手材の摩耗がみられた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 村上理一,田中洋司,近藤正春: "イオンプーティングによるDLC膜被覆材のトライボロジー特性について" 日本機械学会材料力学部門講演会講演論文集. VolB,No98-5. 11-21,11-22 (1998)

  • [文献書誌] 村上理一,菊山敦史,近藤正春: "MWCVDによる純チタン基板へのダンヤモンド薄膜の形成特性" 日本材料学会第47期学術講演会講演論文集. 183-184 (1998)

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公開日: 1999-12-13   更新日: 2016-04-21  

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