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1997 年度 実績報告書

鉄基形状記憶合金の変態/変形挙動に関する統一理論の確立

研究課題

研究課題/領域番号 09650112
研究種目

基盤研究(C)

研究機関東京都立科学技術大学

研究代表者

田中 喜久昭  東京都立科学技術大学, 工学部, 教授 (80081256)

キーワード鉄基形状記憶合金 / 統一理論 / 変態条件 / 熱・力学的負荷 / 変態曲面 / マルテンサイト変態 / 背応力 / ひずみ回復
研究概要

電気/油圧サーボ式多軸試験システムを完成した.当実験システムは,薄肉円管試験片に引張/圧縮応力,せん断応力と温度の3個の任意荷重波形を独立に制御して負荷することができるものである.
鉄基形状記憶合金の変態条件を実験的に決定した.すなわち,比例負荷のもとでの応力誘起マルテンサイト変態開始条件は,引張/圧縮応力-せん断応力-温度空間で卵形錐面として表すことができる.応力平面での変態開始条件の強い非対称性を確認した.逆変態条件は,同じ応力-温度空間の平面として表される.平面の位置と方向は,マルテンサイト変態の進行程度とその時に発生するバリアントに依存する.従って,非比例負荷を行った場合には複数の逆変態平面が現れる.マルテンサイト変態の進行度によっては,これらの逆変態面が交わることもある.
加熱過程での,ひずみ回復と逆変態の進行について考察した.逆変態が完了してもひずみは完全に回復しない場合があることを実験的に明らかにした.さらに,保持応力のもとでの逆変態の進行を調べることによって,マルテンサイトバリアントに加わる背応力が,この現象の重要な影響因子であることを確認した.微視的内部応力を導入した理論体系を構築し,逆変態中のひずみ回復と背応力に関する数値シミュレーションを行い,実験結果を説明した.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] F.Nishimura,N.Watanabe and K.Tanaka: "Back stress and shape recoverability during reverse transformation in an Fe-based shape memory alloy" Materials Sciences & Engineering A. (in press). (1998)

URL: 

公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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