研究課題/領域番号 |
09650114
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
谷川 義信 大阪府立大学, 工学部, 教授 (30081219)
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研究分担者 |
河村 隆介 大阪府立大学, 工学部, 助手 (70234135)
大多尾 義弘 大阪府立大学, 工学部, 助教授 (10275274)
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キーワード | 弾性問題 / 熱応力 / 電磁熱弾性 / 熱衝撃 / 無限平板 / 無限円柱 / マックスウエル応力 / 磁気弾性応力 |
研究概要 |
本年度は、前年度の研究内容の継続として、前年度に検討した磁気双極子モデルを用いた電磁熱弾性問題の基礎方程式系(温度場、電磁場、熱弾性場)を用いて、最も基本的な解析モデルであると考えられる無限平板および無限円柱の一次元連成電磁熱弾性問題を取り上げ、これら2つの解析モデルに対する理論解析および数値計算を行った。理論解析においては、解析モデルの磁性に関する材料特性として、常磁性良導電体及び強磁性良導電体の2つの場合を考慮した。上記の解析モデルに対する熱的境界条件として、ある瞬間より無限平板の両表面および無限円柱の側面がある一定値の相対熱伝達率により加熱される場合を想定した。一方、力学的境界条件としては、外力の作用がなく、上記の解析モデルに対する境界上で応力ベクトルが零となる場合を取り上げた。さらに、磁場に対する設定条件として、無限平板に対しては板の面内方向に平行な一様磁場があるものとし、無限円柱に対しては軸方向に平行な一様磁場がある場合を取り上げた。数値計算に際しては、温度上昇の範囲、境界面での熱伝達率、初期磁場の強さ、連成係数の大きさなどを数値パラメータとして系統的にデータを求めた。その結果、初期磁場の強さ、相対熱伝達率および連成係数の大きさが変形や応力などの力学的挙動に及ぼす影響、特にマックスウエル応力、強磁性良導電体に生じる磁気弾性応力の大きさを定量的に評価することが出来た。さらに、今年度は、磁場が2次元的に作用する場合、および物性値の温度依存性を考慮した1次元問題についても、平板や円柱をモデルとして理論解析を行っている段階である。本研究課題については、解析モデルを平板とした場合については日本機械学会の講演会において既に三回、円柱を解析モデルとした場合についても三回の発表を行っているが、これらの研究成果を学術論文として早急にまとめる予定である。
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