研究概要 |
(1) パラレル機構応用工作機械の改造 前年度試作したパラレル機構応用工作機械は,パラレル機構に中空サーボモータを3個用い、ベースプレートから三角錐型に配置してエンドプレートの1点の位置を制御する機構を取っていた。ごれではエンドプレートに搭載したギア付きサーボモータ2組の出力が小さいため、自由な姿勢を取れなかった。そこで、大型のモータに改造して、大きな切削抵抗が加わっても安定になるようにし、かつ各部の構造体を再設計して、剛性を向上させた。 (2) パラレル機構のキャリブレーション法の研究 DBB法を用いて、パラレル機構の運動精度をキャリブレーションする方法について研究した。すなわち、最も誤差が顕著に現れた運動軸ごとにDBB法で測定された半径誤差と誤差原因から定まる軌跡パターンの間に成立する連立方程式を解いて、誤差原因とその大きさを求める方法を開発した。この方法の妥当性を検証するために、シミュレーションと実測による確認を行って、機構パラメータの修正を行った。その結果、運動誤差を初期の1.7mmから、修正後の0.4mmまで大幅に減少させることに成功し、本方法の妥当性が確かめられた。
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