研究課題/領域番号 |
09650149
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
矢野 章成 関西大学, 工学部, 教授 (40067533)
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研究分担者 |
山口 智実 関西大学, 工学部, 助教授 (10268310)
樋口 誠宏 関西大学, 工学部, 教授 (50067732)
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キーワード | モニタリング / 研削加工 / 移動ロボット / 共同作業 / 遺伝的アルゴリズム / 行動創発 / 知的行動 |
研究概要 |
1. 機械音による加工工程監視システムの開発 昨年度までは、旋削加工を対象としてシステムを構築し、その有効性についてほぼ確認できたので、本年度からは、システムの対象を旋削加工から研削加工に変えてシステムの対応範囲を広げることを目指した。しかし、研削は旋削に比べ加工過程が複雑であり、加工音と砥石あるいは加工物表面の状態との対応づけを行うためには、まず、研削過程の解析が必要であると考えられる。そこで、本年度は、円筒外周プランジ研削における砥石および加工物の表面性状の変移を調べるため、従来から備えられていたNC研削盤を基にして、実験用のピースを制作し研削実験を行えるまでに至った。 2. 動作指向的知覚システムによる自律搬送装置の開発 行動創発システムに関しては、ある限られた平面内を清掃する、すなわち平面全体を覆うように行動するプログラムの作成に本システムを適用し、実際の実験用移動ロボットに移植し、その行動の妥当性を確認した。つまり、非常に簡単な行動ではあるが、本システムが有用であることを確認した。一方、本年度は、同一作業空間内を複数のロボットが移動し、与えられた複数の搬送作業を共同で行うとき、できるだけ効率良く作業が行われるように、各ロボットへの作業の分担・順序を決定する方法の開発に新たに取り組み、遺伝的アルゴリズムを用いた方法を見い出した。本方法を、2台の移動ロボットによる共同分担搬送作業という設定に適用し、いくつかの例題に対して試行した結果、その有効性を確認した。ただし、実際にロボットを用いて模擬作業を行わせた結果、各ロボットが搬送する際に衝突する場合があることがわかり、今後この衝突をいかに回避するかが今後の課題となると考えられる。
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