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1998 年度 実績報告書

微視的局所滑りの可視化による摩擦機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 09650154
研究機関東北大学

研究代表者

加藤 康司  東北大学, 大学院工学研究科, 教授 (50005443)

研究分担者 足立 幸志  東北大学, 大学院工学研究科, 助手 (10222621)
梅原 徳次  東北大学, 大学院工学研究科, 助教授 (70203586)
キーワードマイクロスリップ / すべり出し / 可視化 / 微視的変形 / 差分法 / 画像処理 / 接線力係数 / 摩擦機構
研究概要

本研究では、接触面におけるすべり開始の微視機構を明らかにするために、相関法を用いた画像処理法を導入し、滑り出し過程における接触面内の局所すべり可視化を可能にし、さらに、この可視化技術を用いて、理論的予測が困難な複雑な様々な接触面における摩擦機構(巨視的すべりに至るまでの微視的局所すべり機構)を明らかにすることを目的としている。
昨年は、球状介在物の存在する接触面において、静摩擦係数に及ぼす球状介在物の大きさ及び介在物の接触面内における位置の影響を明らかにした。また、微視的すべりから巨視的すべりへの遷移過程を可視化することにより、静摩擦係数に及ぼす球状介在物の影響を明らかにした。
本年は、接触面の形状及びすべり方向が局所滑り域の進展に及ぼす影響を接触面における微視的すべりの過程を可視化することにより明らかにした。さらに、それらの結果を基に接触面の形状そのものが、静摩擦係数に及ぼす影響を明らかにした。
得られた結果は以下の通りである。
(1) 接線力の増加に伴う接触面におけるすべり域の遷移は、半球試験片の場合には、縁から中心に向かうのに対し正方形、長方形、三角形、円形などの平面接触の場合には、接触面の前方から後方へ向かう。
(2) 円形凹面接触の場合、接触面の増加に伴う接触面におけるすべり域の遷移は、接触面の前方から後方へ向かうものと、接触面の外周から中心へ向かう2つの場合が存在する。
(3) 接触面内のすべり域の局所すべりの分布は、接触面の幾何形状と密接な関係があり滑り出し直前に接触面で発生した最大すべりの量は、大きい方から、正方形、凹面円、三角形、長方形円の順である。
(4) 接触面の幾何学的形状により滑り出し過程において接線力の増加に伴う局所すべり域面積の変化割合が異なることを定量的に明らかにした。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 加藤康司: "ゴムの摩擦駆動におけるマイクロスリップ" トライボロジスト. 42・5. 369-374 (1997)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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