研究分担者 |
原 精一郎 長岡技術科学大学, 工学部, 助手 (40293253)
松野 好洋 日本板硝子(株), 筑波研究センター, 主任研究員
嶋本 篤 長岡技術科学大学, 工学部, 助手 (90226225)
明田川 正人 長岡技術科学大学, 工学部, 助手 (10231854)
矢鍋 重夫 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (30016662)
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研究概要 |
平成9年度は直線状輪郭うねり形状をダイヤモンド触針で測定する従来機の整備と円周トラック測定用装置の試作を重点的に行った。まず,従来機において,直進運動誤差の系統誤差成分をスプライン関数近似し,生データをソフト的に補正するアルゴリズムを開発した。また,それに先だって高周波を除去するためのメカニカルフィルタとロ-パス・ディジタルフィルタの設定条件を明確化した。すなわち,AFMによる微視的凹凸形状データのスペクトルと触針の等価半径とから輪郭うねり形状の適正周波数帯域を数値シミュレーション手法により導いた。磁気ディスク面上の微視的テクスチャの幾何特性により適性測定条件が異なることを実験的に検証した。これらの基礎事項を円周トラック用輪郭うねり形状測定器の場合に拡張した。その結果,試作機に用いた空気軸受式回転テーブルの系統的誤差成分を除去することは同様に可能であるとの見込みを得たが,偶然誤差成分が予想以上に大きく,新たな補正アルゴリズムを必要とすることが判明した。新年度は周波数帯域に着目したウェーブレットフィルタを適用する。一方,測定器の誤差補正が十分に行われたことを前提として,輪郭うねり形状データに自己回帰モデルを適合させ,関数パラメータの導出を試みた。初年度は,単純な自己回帰移動平均確率過程で次数を固定したプログラムを試作するにとどまった。 狭領域の微細凹凸形状に関しては,3次元の頂上探索アルゴリズムを新たに開発し,頂上高さの指数関数近似と突起先端形状の数値化を行った。また,突起先端曲率半径の平均値が高さのしきい値に連動して変化することを明かにした。
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