研究課題/領域番号 |
09650162
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研究機関 | 長岡技術科学大学 |
研究代表者 |
柳 和久 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (80108216)
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研究分担者 |
原 精一郎 長岡技術科学大学, 工学部, 助手 (40293253)
明田川 正人 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (10231854)
矢鍋 重夫 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (30016662)
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キーワード | 表面うねり / 磁気ディスク / トライボロジー / ヘッドディスク界面 / ヘッド浮上 / フィルタ処理 |
研究概要 |
昨年度に引き続きディスクの表面うねり測定技法について検討を重ねた。市販の光学式測定機(OptiFlat,Chapman)と本研究課題で開発した触針式測定機による実測データを比較解析し、測定原理に起因する有効な波長帯域が存在すること、および共通の帯域内では類似する測定結果が得られることを確認した。また、触針式測定機が相対的に短波長域で威力を発揮し、へッド低浮上時のディスクうねりの評価に適していることを明かにした。関連して、スタイラスの先端形状による不可避の不確かさ成分を数値シミュレーションにより図表化した。実機におけるへッド浮上特性および追従接触特性を推測するために、当該年度はへッド・ディスク界面での電磁変換特性について精力的に実験解析した。すなわち、へッドの読み出し信号とディスクの表面形状との周波数解析を相互に行うことにより、へッド浮上特性が間接的に評価できることを見出した。結果として100μmからヘッドスライダ長の数倍までの表面波長帯域におけるへッドとディスク間の幾何学的な距離が電磁変換に影響を及ぼすことを示した。さらに、実験結果に基づいてヘッドの浮上軌跡を解析的に予測するモルフォロジーフィルタ手法を導入した。一方、10μm平方以内(狭領域)の微細凹凸形状評価はこれまでに開発してきた汎用ソフトウェア(Summit)での対応で差し支えないとし、接触変形およびスティクション力と摩擦抵抗の見積もりは昨年度に開発した解析モデルを適用することにした。なお、数μm〜数十μmの波長帯域のディスクとへッド両者の表面凹凸形状が今後の問題視されるであろうことを課題として結論付けた。
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