研究概要 |
高速一体回転する回転2重容器(ハウジングとコア)間のすきまに微量の貫流(水)を加えて生成させた,流体乱れのまったくない準剛体回転流中で,希薄濃度で分散された粉体粒子を高精度で分級する新方式について,真比重2.64,粒径0.2〜4μmのシリカの分級実験を行って分級性能に及ぼすロスビー数Rs,エクマン数Eの影響を調べ,またそれを理論解(近似解)と比較した結果,以下の主な知見を得た. 1. 分級径D_<P50>は、ロスビー数Rsが一定であればよりエクマン数Eが小さいほうが、またエクマン数Eが一定であればよりロスビー数Rsが小さいほうが、微小となり微粉分級を行うことができる。分級径のEおよびRs依存性について、以下の実験式を得た。なお理論解とは,定量的に大体一致した. D_<P50>=3.06×10^2E^<0.468>(μm),D_<P50>=1.23×10Rs^<0.512>(μm) 2. 分級の鋭さSは、ロスビー数Rsが一定であればよりエクマン数Eが小さいほうが、またエクマン数Eが一定であればよりロスビー数Rsが小さいほうが、完全分級の値に近づき、精密分級を行うことができる。SのRs依存性について、以下の実験式を得た。なお理論解とは,定量的にまったく一致せず,これは今後の課題である. S=6.75×10E^<0.323> 3. ニュートン効率η_N,ロスビー数Rsが一定であればエクマン数Eの減少とともに、またエクマン数Eが一定であればよりロスビー数Rsの減少とともに、完全分級の値に近づく。この完全分級化は粗粉残留率の減少によってもたらされる。本研究の原料粉体に対して以下の実験式を得た。 η_N=-2.68-2.72×10^<-1>InE,η_N=-3.55×10^<-1>-2.00×10^<-1>InRs
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