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1997 年度 実績報告書

再循環流を考慮した遠心送風機のケーシング設計法と低流量特性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09650192
研究種目

基盤研究(C)

研究機関徳島大学

研究代表者

福富 純一郎  徳島大学, 工学部, 助教授 (30035646)

キーワードターボ機械 / ブロワ- / 圧力回復率 / ディフューザー / 二次流れ / 流れの可視化 / 境界層の吸込み / ケーシング
研究概要

(1)購入した5孔ピト-管によってスクロール巻き終わり(θ=0°)断面の速度分布を測定し、この断面を通過する流量Qtに対する、吐出し流量Q、再循環流量Q recの比率を求めたところ設計流量でQ rec /Qt=0.45であり、吐出し流量の減少とともに再循環流量の比率が直線的に増大することが示された。
(2)ケーシング内各部の壁面静圧分布を測定し、それからケーシング内の圧力回復の割合を調べた結果、設計流量Qdにおいてスクロール内で55%で、残り45%がスクロール巻き終わりから吐出し管へ向かう部分(ディフューザ部と呼ぶ)で生じていた。そして流量の減少とともにこのディフューザ部の圧力回復の割合が増大することが示唆された。また、このディフューザ部の圧力回復率Cpと効率ηを求めたところ、最高でそれぞれ82%、90%の値であり、最適設計された一般のディフューザで達成される最も高い値であり、これらの値がケーシング設計の指針となることが分かった。
(3)デプスタフト法および油膜法によって、ケーシング内および吐出し管に向かう流れを可視化した。その結果このような高い圧力回復率が得られる理由が、吐出し流れの境界層が二次流れによって羽根車とケーシング側板とのすきまから中心部に吸込まれ薄くなることが原因であることが明らかになった。
(4)すでに部分流量、Q/Qd=0.61で吐出し管入口部に局所的にわずかにはく離が見られ、Q/Qd=0.29では三次元逆流状態が見られるようになり、さらに流量が減少したQ/Qd=0.09では、はく離域が発達し圧力回復率、効率ともに低下するようになることが分かり、この区間の流れの状態が送風機の低流量特性と密接に関連していることが明らかとなった。

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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