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1998 年度 実績報告書

低干渉光源を利用した2焦点光ファイバ流速ベクトル測定法の研究

研究課題

研究課題/領域番号 09650197
研究機関九州工業大学

研究代表者

田中 和博  九州工業大学, 情報工学部, 助教授 (80171742)

研究分担者 今井 洋  九州工業大学, 情報工学部, 助教授 (20151665)
キーワード低干渉 / スーパールミネッセントダイオード / SLD / 光ファイバ / 干渉スペクトル / トラバース測定 / 流体計測 / 光応用計測
研究概要

低干渉光源SLD(スーパールミネッセントダイオード)を用いた2焦点ファイバ流速ベクトル測定法の研究を遂行する中,以下の成果を得た.
1. 散乱粒子信号の理論解析を行った.この理論から,流速は,干渉効果による散乱粒子信仰をフーリエ変換し,そのスペクトル分布の最大強度の1/eとなる半値幅△Sを求めることにより算出できる.また,このスペクトル幅△Sは散乱粒子のnumber densityに関係なく得られる.
2. イントラリピッド10$%による散乱光の光強度は参照光と比較して微量であるため,干渉効果によって強まる粒子信号を他の散乱粒子信号から隔離し易いが,その反面,背景ノイズの影響に埋もれ易くなる.従って,ノイズの原因となる信号スペクトルを干渉信号スペクトルから差し引くという新たな信号処理を加えることで,干渉効果による散乱粒子信号の抽出が可能となる.
3. 流路内の各位置で測定したスペクトル幅を流速に対応させることができる.
4. 理論とシミュレーションから,測定体積内を通過する粒子群の速度成分の違いと時間コヒーレンス関数が起因して,スペクトルが高周波数域にバイアスされることがわかった.
5. シミュレーションと実験結果から,層流分布における測定体積内の速度勾配の影響を定量的に解析した.このことから,実験パラメータを代入すると,測定したスペクトル幅に含まれる速度成分の影響を,速度分布の影響のない理想的なスペクトル幅と比較できる関係式を明らかにした.この式を用いると,本実験装置の測定推奨パラメータを得ることができる.
6. また,この関係を用いると層流分布における測定体積内の速度勾配の影響をなくした理想的なスペクトル幅を得ることが可能となり,一意に流速を校正することができる.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] K.Nagaoka,K.Tanaka,Y.Imai: "Velocity Distribution Measurement Using Optical Low Coherent Source" Proc.of 4th KSME-JSME Fluids Eng.Conf.517-520 (1998)

  • [文献書誌] Tanaka,K.,Imai,Y.,Nagaoka,K.: "Optical Low Coherent Interference Techniques for Velocity Distribution Measurement" Summary of Int.Cont.on Optical Technology & Image Processing in Fluid Thermal & Combustion Flow. AB065. 86-87 (1998)

  • [文献書誌] 長岡加奈子,田中和博 今井洋,肥後寛: "低干渉光源を用いた流速計測法の改善" 日本機械学会,流体工学部門講演会講演論文集. No.98-15. 109-110 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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