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1997 年度 実績報告書

分散オープンシステムに対応した流れ解析システムの構築

研究課題

研究課題/領域番号 09650206
研究種目

基盤研究(C)

研究機関慶応義塾大学

研究代表者

棚橋 隆彦  慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (70051638)

キーワード離散化空間 / 要素平均 / 離散化ナブラ演算子 / 要素Green関数 / オープンシステム / 上流化 / オブジェクト指向 / GSMAC法
研究概要

分散オープンシステムに対応した流れ解析システム構築のため、離散化ナブラ演算子法を適用したプログラムの構築を行った。離散化ナブラ演算子法を用いると、ベクトル計算・パラレル計算が非常に早く行え高速計算が可能になった。実際の数値解析例として、電磁熱流体の有限要素法解析を行った。電磁熱流体は流体場・熱場・電磁場が相互に連成し複雑な現象を表すため、分散オープンシステムの構築には最良の解析対象となった。
分散オープンシステムに対応した流体解析は、複雑な構成方程式で記述される流体のソルバー開発に際して必要不可欠な研究であった。そして、工業的に重要な粘弾性流体を取り上げ、その構成方程式のオブジェクトモジュールを開発し,ニュートン流体の解析ソルバーとして有効性が確認されているGSMAC法から使用可能にした。これにより、流体の種類を問わず解析可能なソルバーを構築することができた。さらに、オブジェクト指向分散システムの構築が進展している。
移流項の処理を自然法則から学ばなければならない。これがCFDにおける上流化の技術(安定化手法)である。上流化に焦点をあてその本質が物理的に何であるかを考えてみた。また、上流化の方法は差分法・有限体積法・有限要素法により、それぞれ異っている。しかし、これらはすべて上流化の本質に対する別表現である。非定常から定常へ移行する過渡現象では、非定常項と移流項と拡散項を同時に取り扱う必要がある。また、その物理現象を流線に沿って観測すると流れの本質が見やすくなる。これがここで提案した準Lagrangian法(semi-Lagrangian Method)である。

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] 棚橋・中井: "上流化法" 日本機械学会論文集(B編). 64巻617号. 1-9 (1998)

  • [文献書誌] 金山・棚橋: "GSMAC-CIP有限要素法による正方形Cavity内強制対流解析" 日本シミュレーション学会誌「シミュレーション」. 16巻4号. 296-303 (1997)

  • [文献書誌] Makihara,Tanahashi: "Theorical Study on Equation of Motion and Yield of Electrorheological Fluid" JSME International Journal,Ser B. 40-4. 521-528 (1997)

  • [文献書誌] 大幅・澤田・斎藤,須藤,棚橋: "磁場保持される磁性流体液柱の横振動特性" 日本機械学会論文集(B編). 63巻612号. 2725-2731 (1997)

  • [文献書誌] 鈴木・伊藤・棚橋: "定常/非定常問題に対する流束分離法の比較研究" 日本機械学会論文集(B編). 63巻612号. 2676-2683 (1997)

  • [文献書誌] Fujieda,Kato,Tanahashi: "Numerical Simulation of Uisco-elastic Fluid by GSMAC-FEM(Maxwell Fluid through Contraction)" JSME Proceedings of International Conference on Fluid Engineering,ICFE'97. 97-203. 1025-1030 (1997)

  • [文献書誌] 棚橋隆彦: "流れの有限要素法解析I" 朝倉書店, 190 (1997)

  • [文献書誌] 棚橋隆彦: "流れの有限要素法解析II" 朝倉書店, 167 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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