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1997 年度 実績報告書

高性能氷蓄熱のための過冷却凝固現象の基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 09650227
研究種目

基盤研究(C)

研究機関東京工業大学

研究代表者

斎藤 彬夫  東京工業大学, 工学部, 教授 (40020432)

研究分担者 大河 誠司  東京工業大学, 工学部, 助教授 (60201373)
キーワード過冷却水 / 凝固 / 制御 / 不均質核生成 / 固体表面 / 電極 / 直流低電圧 / 確率的
研究概要

本研究は、過冷却水を不均質核生成により凝固させる確率的条件、液体状態のまま保持する方策、あるいはその逆に瞬時に凝固させるなど、主として電気的方法により凝固を制御する方策を基礎的に解明し、氷蓄熱の高性能化に資するものである。様々な条件下で純水の凝固実験を行い、純水が不均質核生成によって固体表面で凝固する際の冷却速度、固体の表面物性、表面積、表面状態と過冷却解消温度の関係を実験的に明らかにした。そして、確率的な解析を行い実験結果と比較検討することにより、過冷却水の凝固を支配する各固体に固有な性質を示すパラメータを抽出し、そのパラメータにより各種条件下での過冷却水の凝固現象を一つの式に整理することが可能であることを示した。更に、100V程度の直流低電圧を正負2極の電極を用いて過冷却水に付与する実験を行い、このような電気的な方法が過冷却水の凝固を誘発する効果のあることを明らかにした。その際、電圧、電極間距離、電極端部面積、電極面形状、過冷度を実験条件として変化させることにより、電圧、電極端部面積、過冷度は大きいほど、電極間距離は狭いほど効果のあることを示した。また、フラットな電極面形状の場合には瞬時に凝固は起きるが凝固するか否かは確率的な現象であること、球形の電極面形状の場合にはその他に電圧を付与してから凝固にいたるまでの時間にばらつきが生じるという確率的なファクターが加わることを示した。純水中に微弱に流れる電流値を測定し、凝固過冷度と電流値、時間の関係を確率的概念を導入することにより明らかにした。これにより、凝固を制御する方策を基礎的に解明することができた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 大河誠司, 斎藤彬夫, 原田忠英: "過冷却水の凝固に及ぼす電場の影響に関する実験的検討" 日本冷凍空調学会論文集. 14・1. 47-55 (1997)

  • [文献書誌] 大河誠司, 斎藤彬夫: "過冷却水の凝固に及ぼす伝熱面性状の定量的評価" 日本冷凍空調学会論文集. 14・3. 293-301 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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