• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1998 年度 実績報告書

任意表面温度分布に対する強制対流熱伝達率の境界積分表示と伝熱最適設計への応用

研究課題

研究課題/領域番号 09650240
研究機関大阪大学

研究代表者

桃瀬 一成  大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助教授 (00211607)

研究分担者 木本 日出夫  大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (70029495)
キーワード強制対流熱伝達 / 自然対流熱伝達 / 複合対流熱伝達 / 境界条件 / 境界積分表示 / 随伴作用素 / 摂動法 / 数値解析
研究概要

物体表面における熱伝達特性は、その物体表面の幾何学的形状ばかりでなく熱的境界条件にも依存するため、従来のほとんどの研究では等温または等熱流束条件が基準境界条件として用いられてきた。しかしながら、実際の応用現場では等温または等熱流束条件が満足されることは稀であり、従来の研究結果をそのまま利用することはできない。よって、効率的な伝熱最適設計法の開発のためには、まず熱的境界条件の影響を反映できる熱伝達表現法の確立が必要不可欠であるものと考えられる。
このような観点から、本研究では任意の温度分布を有する物体からの強制対流熱伝達特性を物体表面温度の関数として境界積分表示することを提案し、さらに摂動法を導入することにより、自然対流や複合対流熱伝達問題へも拡張可能であることを示した。これまでに本研究で得られた知見を以下に列記する。
1. 任意の温度分布を有する物体からの局所熱伝達特性は第1種Fredholm型境界積分で表現でき、この積分核は規定となるいくつかの表面温度分布に対する数値シミュレーション結果から得ることができる。
2. 強制対流熱伝達問題におけるエネルギ方程式の随伴問題を一様なDirichlet型境界条件のもとて数値的に解くことにより、任意の表面温度分布を有する物体からの平均熱伝達特性を高々1回の数値解析結果から定量的に算出することができる。
3. 摂動法を導入することにより、本方法を自然対流や複合対流熱伝達問題へも拡張することができ、この場合には任意の境界温度摂動に対する熱伝達特性の変化を推定することができ、ざらに流れの境界摂動の影響も考慮することができる。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Kazunari Momose: "Fredholm-Type Boundary Integral Expression of Forced Convection Heat Transfer and Its Application to Convection-Conduction Conjugated Heat Transfer Problem" JSME International Journal, Seties B. 40・3. 447-453 (1997)

  • [文献書誌] 桃瀬 一成: "任意表面温度分布を有する加熱円柱の強制対流熱伝達特性" 日本機械学会論文集(B編). 63・613. 3092-3099 (1997)

  • [文献書誌] 桃瀬 一成: "強制対流熱伝達問題における熱的境界条件の影響(随伴問題の数値解を用いた考察)" 日本機械学会論文集(B編). 63・615. 3655-3660 (1997)

  • [文献書誌] Kazunari Momose: "Boundary Integral Expression of Forced Convection Heat Transfer from Heated Surfaces with arbitrary Temperature Distributions" Proceedings of the 10th International Symposium on Transport Phenomena in Thermal Scisnes and Process Enjineering. 1. 209-214 (1997)

  • [文献書誌] 桃瀬 一成: "自然対流熱伝達問題に対する熱的境界条件の影響(摂動随伴作用系表現に基づく数値解析)" 日本機械学会論文集(B編). 63・614. 3347-3352 (1997)

  • [文献書誌] Kazunari Momose: "Numerical Prediction of Convection Heat Transfer under Arbitrary Thermal Boundary Conditions" Proceedings of the 5th ASME/JSME Thermal Engineering Joint Conference. (1997)

URL: 

公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi