• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1997 年度 実績報告書

マルチパルスレーザホログラフィによる流下液膜の蒸気吸収・伝熱促進機構の解明と熱工学的評価

研究課題

研究課題/領域番号 09650251
研究種目

基盤研究(C)

研究機関大阪市立大学

研究代表者

西村 伸也  大阪市立大学, 工学部, 助教授 (30189310)

研究分担者 柏木 孝夫  東京農工大学, 工学部, 教授 (10092545)
伊與田 浩志  大阪市立大学, 工学部, 助手 (10264798)
野邑 奉弘  大阪市立大学, 工学部, 教授 (50164736)
キーワードマランゴニ対流 / ベナ-ルセル / 界面かく乱 / マルチパルスレーザ / レーザホログラフィ / 高速現象 / 吸収促進 / 吸収冷凍機
研究概要

本年度は,実機吸収器の高性能化のために現在開発を行っている平滑平板型ならびに波型のプレート式吸収熱交換器を対象としたLiBr水溶液の流動状況の可視化観察と,その際に流下する薄液膜の表面ならびに内部で生じる界面活性剤添加によるマランゴニ対流の発生・成長機構について検討するために,He-Neレーザーを光源とした,レーザーホログラフィ実時間干渉法による静止LiBr水溶液膜を対象とした界面撹乱の可視化観察実験を行った.
まず,ハイスピードカラービデオカメラを用いたプレート式吸収器の伝熱面上を鉛直下方に流下するLiBr水溶液の流動状況の可視化観察から,水蒸気を吸収しつつ流下するLiBr水溶液は,一様な液膜厚さで流下しているのではなく,界面活性剤添加による吸収の局所的な不均一性のために,断続的な筋状流れを形成していることがわかった.そして,この筋状流れは溶液流量の増加に伴い時空間的に大きく変化すること,また,吸収伝熱性能に大きな影響を与えることを明らかにした.
ついで,静止LiBr水溶液膜を対象とした可視化観察から,吸収開始直後(数ミリ秒のオーダー)に液表面にベナ-ルセル状の規則性を持った微小セルが発生することを始めて示した.そして,この微小セルはごく短時間のうちに消滅し,液膜内部の流動を伴った大きな渦を引き起こすことを示した.以上のことから,可視化観察により,これまで不明であった水蒸気吸収時にLiBr水溶液に生じるマランゴニ対流の発生・成長の過程の概略を実験的に明らかにできたと考える.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 野邑,西村,伊與田,迫田: "流下液膜式プレート型吸収熱交換器の開発(吸収熱交換特性)" 平成9年度日本冷凍空調学会学術講演論文集. 41-44 (1997)

  • [文献書誌] 西村,野邑,伊與田,松本: "界面界性剤添加によりLiBr水溶液表面に生じるマランゴニ対流の可視化" 第26回可視化情報シンポジウム講演論文集. (1998)

URL: 

公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi