• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1997 年度 実績報告書

非線形系・時変系に対するLMIベースゲインスケジュール型スライディングモード制御

研究課題

研究課題/領域番号 09650264
研究種目

基盤研究(C)

研究機関千葉大学

研究代表者

野波 健蔵  千葉大学, 工学部, 教授 (30143259)

研究分担者 平田 光男  千葉大学, 工学部, 助手 (50282447)
西村 秀和  千葉大学, 工学部, 助教授 (70228229)
キーワードスライディングモード制御 / 線形行列不等式(LMI) / 磁気軸受 / ゲインスケジュール / 時変系 / ジャイロ効果 / スケジュール超平面 / リアプノフ安定論
研究概要

強い非線形系システムや時変系システムを制御対象として扱い,スライディングモード制御系の超平面の設計をLMIアプローチによるゲインスケジュールH^∞制御理論を用いて設計する.一般に,パラメータの多くが変化する制御対象のゲインスケジュール制御は計算機能力の実時間処理の困難さから実現が容易でない.しかし,スライディングモード制御系の場合,最終的に,制御入力の数だけ低次元化されるという独特の制御構造を有しているため,パラメータの多くが変化する制御対象でも容易にゲインスケジュール制御が実現可能である.この点がLMIベースゲインスケジュール型スライディングモード制御のきわめて優れた本質的利点である.
一方,スライディングモード制御においても,非線形系には非線形超平面を設計するのが常識となっていた.しかし,非線形超平面を設計するのは容易でなく,実用的でない.しかし,ゲインスケジュール制御によって非線形系に対する超平面が容易に設計できる.これが第2の利点である.すなわち,強い非線形系システムや時変系システムにとってゲインスケジュール制御もスライディングモード制御もそれぞれ1長1短が存在しており,強い非線形系システム,強い時変系システムに関する強力な制御系設計理論が存在していないのが実情であったが,本研究は上述の長所をそれぞれ結合し,超平面をLMIベースのゲインスケジューリングによって時々刻々変化させ,低次元化されかつ,スライディングモードになった状態でロバストな追従サーボ系を実現することによって強い非線形系や時変系に対する優れた制御性能を実現することによりこの問題を克服する.この点が本研究の際立った独創的な概念である.
本研究ではジャイロ作用の強い磁気軸受の制御に開発した本手法を適用して,本提案の有効性を理論的かつ実験的に検証した.設計法は簡便であり,また,強い安定性を保持した設計法であるため十分に実用に供することができることを明らかにした。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] S.Sivrioglu, 野波健蔵: "ジャイロ効果を有するオーバハングロータ磁気軸受系のゲインスケジュールH_∞制御" 日本機械学会論文集、C編. 63・610. 1934-1939 (1997)

  • [文献書誌] S.Sivrioglu, K.Nonami: "Gain-Scheduled Hypersplay Design for Sliding Mode Control via LMI" Procs, of the 1997 ASME Design Enginering Cont.101-107 (1997)

  • [文献書誌] S.Sivriglu, K.Nonami: "Gain-Scheduled H_∞ Control of a Commercial Use AMB System Beyond PID Contr" IEEE Trans, on Control Systems Technology. 6・2(掲載予定). (1998)

URL: 

公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi