• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1999 年度 実績報告書

分散制御された自励振動機械の協調による振動搬送

研究課題

研究課題/領域番号 09650275
研究機関滋賀県立大学

研究代表者

栗田 裕  滋賀県立大学, 工学部, 教授 (70275171)

キーワード振動搬送 / 自励振動 / 振動機械 / 分散制御 / 協調 / 共振 / 振動制御 / フィードバック制御
研究概要

本研究は,大型部品の搬送を比較的小さな振動機械をいくつか組み合せて実現しようとするものであり,搬送装置をコンパクトにし搬送システムをフレキシブルなものにすることを目指したものである。平成11年度は,変位フィードバックの代わりに速度フィードバックを用いて自励振動を発生させ,共振点の自動追尾を実現した。
速度正帰還による自励振動を用いることで,自動追尾する共振周波数の範囲を広げ,搬送可能な質量を大きくした。変位フィードバックと位相遅れコントローラとで自励振動を発生させていた昨年までは,位相遅れ特性に下限周波数が存在し,共振点追尾する周波数にも下限があった。本年度は,速度フィードバックと電流フィードバックとで自励振動を発生させるようにしたため,理論的には共振点追尾する周波数に下限がなくなった。これにより,搬送可能な質量は,昨年の1kgから10kgへと飛躍的に改善された。
また,速度フィードバックゲインの大きさを変化させることで,振幅を一定に保つとともに,自励発進とアクティブ制振との切り換えが可能になった。強制振動と自然減衰で駆動していたときは,搬送の開始・停止ともに数秒の遅れがあったが,自励発進とアクティブ制振にすることで数百ミリ秒の応答性を得ることができた。
振幅一定制御により,被搬送物があるときもないときも一定の振幅が保たれるとともに,必要な電流しか流れないようになるため,エネルギーの消費を抑えることができた。また,それぞれを独立に制御した複数の振動搬送機械を用いた協調搬送も実現した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 栗田裕: "被搬送物の反作用が無視できない場合の振動機械の共振特性と駆動方法"精密工学会1999年度関西地方定期学術講演会講演論文集. 51-52 (1999)

  • [文献書誌] 栗田裕: "被搬送物の質量と運動を考慮した振動搬送機械の数学モデル"精密工学会1999年度関西地方定期学術講演会講演論文集. 53-54 (1999)

  • [文献書誌] 栗田裕: "被搬送物の反作用が無視できない場合の振動機械の共振特性と駆動方法"日本機械学会論文集(C編). 66巻641号. 38-44 (2000)

  • [文献書誌] 田中明弥: "被搬送物質量が大きい場合の振動機械の駆動方法"日本機械学会講演論文集. No.004-1. 7-63-7-64 (2000)

URL: 

公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi