研究課題/領域番号 |
09650282
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研究機関 | 豊田工業大学 |
研究代表者 |
古谷 克司 豊田工業大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (00238685)
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研究分担者 |
毛利 尚武 豊田工業大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90126186)
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キーワード | 圧電素子 / 誘導電荷 / 原子間力顕微鏡 / 運動精度 / パラレル機構 / フィードバック / 位置決め / ノイズ低減 |
研究概要 |
本研究は、従来より用いられている変位センサやカセンサを用いずに、圧電素子の変形量、発生力を推定する方法に関するものである。圧電素子に充電される電荷量で制御するとヒステリシスが非常に小さくなることが知られているが、高速な応答をさせる場合には、これらの方法を用いることは困難である。 本研究では、変位のヒステリシスを低減するために圧電素子の内部電荷により外部の導体に誘導される電荷を測定することで、圧電素子の変形量や発生力を推定することを目的とする。本手法を用いることで、圧電素子を使用するシステム内に変位センサやカセンサを配置する必要がなくなるため、システムの小型化が期待できる。 本年度は、パラレルメカニズムを用いた微動機構を誘導電荷フィードバックにより制御した。実施事項は下記のとおりである。 (1) [微動機構の設計] スチュワート・プラットフォーム型の6自由度テーブルとした。全体の寸法は160×160×85mm、テーブルの可動範囲は100×100×10μmである。共振周波数は、xy方向が50Hz、z方向が190Hzであった。圧電素子からの信号から外来ノイズを差し引くアクティブノイズ低減法により、電源からのノイズの影響を40dB低減した。 (2) [微動機構の運動精度評価] オープンループ制御、変位フィードバック制御、誘導電荷フィードバック制御を比較した。軸間の干渉量、ピッチング誤差に関して、誘導電荷フィードバック制御は変位フィードバック制御と同等以上の運動精度が得られることが明らかになった。ピッチング誤差は10^<-5>radオーダであり、原子間力顕微鏡に一般的に用いられているピエゾチューブより1桁小さかった。フォースカーブを測定した場合のz方向の運動のばらつきは16nmであった。 (3) [原子間力顕微鏡への適用] 回折格子を観察した結果、直線性のよい像が得られた。
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