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1997 年度 実績報告書

増分伝達剛性係数法による大規模非線形構造物の振動解析システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 09650283
研究種目

基盤研究(C)

研究機関九州大学

研究代表者

近藤 孝広  九州大学, 工学部, 教授 (80136522)

研究分担者 盆子原 康博  九州大学, 工学部, 助手 (10294886)
松崎 健一郎  九州大学, 工学部, 講師 (80264068)
末岡 淳男  九州大学, 工学部, 教授 (80038083)
キーワード非線形振動 / 強制振動 / 多自由度系 / 回転体 / 安定判別 / 伝達剛性係数法 / 伝達影響係数法 / 部分構造合成法
研究概要

本研究では,大規模系の非線形振動問題に対する高性能な近似解計算法とその安定判別法とを新たに開発するとともに,実際の設計作業に供し得るような実用的な振動解析システムを構築することを目的としている.本年度はまず,最も基本的な問題として,複数の非線形支持部を有する一様直線はりの強制振動を対象に増分伝達剛性係数法の定式化を行うとともに,その有効性と可能性について詳細な検討を行った.定式化にあたっては,はり要素自体は線形であるものとし,集中系としてモデル化した.支持部の非線形特性としては,通常の連続非線形ばねや連続非線形減衰のほかに,ガタや摩擦に基づく断片線形特性をも考慮した.
次に,上記の手法で得られた近似解に対する安定判別法の定式化を行った.原理的には系の変分方程式に付随する特性乗数または特性指数を求めることによって安定判別が可能となるが,大規模な自由度を有する系に対しては,これらを数値的に求めることが計算精度的にも計算速度的にも事実上不可能であることが多い.そこで,変分方程式にモード解析法の概念を援用することによって安定性を支配する少数のモードを抽出し,それらのモードのみを含む低次元化モデルに基づいて元の近似解の安定性を高速かつ高精度に判別する方法を新たに開発した.
以上の知見に基づいて,すべり軸受等の非線形支持特性を考慮した大規模回転軸系の定常ふれ回り応答解析アルゴリズムを定式化した.また,これとの計算精度比較のため,伝達影響係数法の計算手続きを組み込んだ高速かつ高精度の数値シミュレーションアルゴリズムをも併せて開発した.さらに,上記の理論解析結果に基づいた各種のプログラムを作成し,計算速度や計算精度,並びに必要なメモリ量等の観点から詳細な性能評価を実施することにより,近似解計算および安定判別ともに従来の解法に対する本手法の優位性を実証した.

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Takahiro KONDOU: "Transfer Stiffness Coefficient Method Conbined with Concept of Substructure Synthesis Methed(Linear Free and Farced Vibration Analyses of a Straight-Line Beam Structure)" JSME International Journal,Series C. 40・2. 187-196 (1997)

  • [文献書誌] Takashi AYABE: "A Data Structure and an Algorithm for Development of Vibration Analysis Software Using the Transfer Stiffness Coefficient Method" Proceedings of Asia-Pacific Vibration Conference '97. 1. 324-329 (1997)

  • [文献書誌] Takahiro KONDOU: "Vibration Analysis of a Beam Structure Having Closed Loops by the Transfer Stiffness Coefficient Method" Proceedings of Asia-Pacific Vibration Conference '97. 1. 330-335 (1997)

  • [文献書誌] Tadashi OKABE: "On an Improvement of the Averaging Method Using the Tacobian" Proceedings of Asia-Pocific Vibration Conference '97. 934-939 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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