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1998 年度 実績報告書

小型自律ロボット群による協調的荷役作業のためのIPDアーキテクチャーの開発

研究課題

研究課題/領域番号 09650284
研究機関北海道大学

研究代表者

嘉数 侑昇  北海道大学, 大学院工学研究科, 教授 (60042090)

研究分担者 横井 浩史  北海道大学, 大学院工学研究科, 助教授 (90271634)
キーワード自律ロボット / 協調動作 / 競争系 / 囚人ジレンマ / ビジョン
研究概要

荷役作業を自動化する試みは次世代自動化倉庫システムなどに於いて、不可欠な課題として広く認識されており、オートメーションを主軸とする産業界の主要な研究テーマとされてきた。しかしながら、この種の問題は組み合わせ的問題として解くには計算時間がかかり過ぎるため、並列処理や自律分散処理など複数のスケジューラを用いて負荷分散をおこない、処理時間の短縮を狙う方法論が有効性が主張されてきたが、,スケジューラが適切な機能を付加されて設計がなされることが必須であり,この「適切な機能の設定」が問題解決の重要なキーポイントであった。
そこで、本研究はこの問題に対して、競争系の数理モデルを応用することにより、問題の解決を試みた。荷役作業をおこなう主体をロボット群とし、各ロボットはスケジューリングの機能と層役作業の両方の機能を有するものとした。全体の荷役作業の処理効率はロボット群の作業効率によって測定可能であるので、作業効率をロボット群全体への評価値としてフィードバックすることにより、各ロボットはその評価値をもとに機能設計を独自の判断で行えるような自己学習系を構築した。このような設定のもとに、自己学習系は競争系の数理モデルの一つである囚人のジレンマを拡張したIPDアーキテクチャにより構築し、この数理モデルを用いた荷役作業問題への適用結果が、本研究の成果としてまとめられている。
すなわち本研究の結論として、荷役問題というスケジューリングと作業分担、組み合わせ問題などの2種類以上の問題が複雑に入り組んだ問題に対して、IPDアーキテクチャという新しい概念を導入することにより、ロボットのスケジューラを自己の評価基準に基づいて自律的に設計できるような方法論を構築し、さらにこのようなロボット群を用いて荷役作業という課題に取り組むロボット社会システムの様相を明らかにし、論文等に公表した。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 石田崇, 横井浩史, 嘉数侑昇: "競争社会系における価値観の自己組織化に関する基礎研究" 第10回自律分散システムシンポジウム資料. 321-324 (1998)

  • [文献書誌] 石田崇, 横井浩史, 嘉数侑昇: "利己的エージェントによる競争社会の自己組織化" ロボティクス・メカトロニクス講演会'98講演論文集. CD-ROM (1998)

  • [文献書誌] 石田崇, 長井 隆, 横井浩史, 嘉数侑昇: "競争社会系における相互作用を用いた意志決定システムの構築" 第11回自律分散システムシンポジウム資料. 263-266 (1999)

  • [文献書誌] 石田崇, 横井浩史: "「集団行動の創発とファジィ理論」" 日本ファジィ学会誌. Vol.10,No.4. 637-646 (1998)

  • [文献書誌] Takashi Ishida, Hiroshi Yokoi and Yukinori Kakazu: "An Emergence Model of Sense of Values in a Competitive Social System" Distributed Autonomous Robotic Systems 3. 205-214 (1998)

  • [文献書誌] Takashi Ishida, Hiroshi Yokoi and Yukinori Kakazu: "Competitive Social System with Self-Organized Norms of Behavior" Intelligent Engineering Systems Through Artificial Neural Networks. Vol.8. 573-578 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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