研究概要 |
1.位置計測アルゴリズムの確認 レーザファンビームスキャナを移動体に取り付け,プリズムを検出する事により,幾何学的に3次元位置方位を計測するシステムを構成した.移動体には,2つの異なった傾斜角度を持つレーザを回転走査するレーザスキャナを搭載し,移動体横方向に発射する.地上には,再帰反射プリズム(測量等で用いられているコーナキューブプリズム)を設置する.レーザがプリズムに入光するとスキャナのセンサで検出される.この時のスキャニング方向を計測記憶しておき,最低3点に対する計測を行う事により6つの計測データが得られる.十分スキャニングが高速であれば,移動体が静止しているとみなす事が出来る.これより,移動体の3次元位置と姿勢の合わせて6つの未知数が計算できる. 以上アルゴリズムを小型携帯コンピュータによって実現できる事を確認した。 2.レーザ位置計測装置の試作 1)レーザスキャニング装置の設計 必要精度を満たすスキャニング装置を設計した.当初予定していた既成のレーザスキャニング装置では、十分な装置に改造できない事が分かり、DCモータと高分解のエンコーダを組み合わせたレーザスキャニングシステムを新たに設計した。 2)レーザスキャニング装置の試作 DCモータ、ドライバ、制御用インターフェースボード、機械電気材料を組み合わせて、レーザスキャニング装置を試作した。また、エンコーダを取り付けデータの入力を確認した。 3.成果の発表 本研究は、実験装置の試作段階であり、平成9年度は研究発表等は行わない。来年度以降スキャナを移動体へ搭載し、実験を行った後、発表を行う予定である。
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